香川県三豊市にある高野山真言宗の寺、本山寺(もとやまじ)。四国八十八箇所霊場第70番札所で、空海(弘法大師)が自刻と伝わる本尊の馬頭観音菩薩(秘仏)を安置する本堂は国宝。長宗我部元親の讃岐侵攻の戦禍からも逃れた正安2年(1300年)築、密敎本堂らしい建築物です。
墨書銘から建築年が定まり、国宝に
昭和28年から行なわれた解体修理によって、棟木と礎石から正安2年(1300年)の墨書銘が発見され、建築年が特定されています。
棟札から大工棟梁は、国宝・霊山寺本堂(奈良県奈良市)を建てた南都の工匠、藤原国重であることが判明。
長宗我部元親の讃岐侵攻(天正の兵火)では、長宗我部軍が本堂に侵入の際、住職を刃にかけたところ脇仏の阿弥陀如来の右手から血が流れ落ち、これに驚いた軍勢が退去したため本堂は兵火を免れたと伝わっています。
毎年7月の土用の丑の日の『きゅうり加持』には、本堂内陣まで入って参拝が可能。
善通寺金堂本尊を彫った仏師・北川運長が馬頭観音菩薩(秘仏)を模したという前立本尊を拝観できます。
ちなみに香川県にある国宝建築物は、本山寺・本堂と神谷神社・本殿(坂出市)の2件です。
本山寺・本堂 | |
名称 | 本山寺・本堂/もとやまじ・ほんどう |
所在地 | 香川県三豊市豊中町本山甲1415 |
関連HP | 本山寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR本山駅から徒歩15分 |
ドライブで | 高松自動車道さぬき豊中ICから約3km |
駐車場 | 15台/無料 |
問い合わせ | 本山寺 TEL:0875-62-2007 |
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