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赤尾木湾(奄美クレーター)

赤尾木湾(奄美クレーター)

鹿児島県大島郡龍郷町、奄美大島の東部、有名なハートロックの北側の円形の入江が、赤尾木湾。昭和45年に鹿児島ラサール高校の山口志摩雄、前田一夫、町田明哲の3人の教師の調査により、隕石の落下によって生じたクレーターだと推測され、奄美クレーターと通称されるようになっています。

隕石が大島紬を生み出したという説も!

赤尾木湾のビーチ

赤尾木湾は夏は海水浴で賑わう美しい白砂のビーチですが、その円を描く地形は、まさに隕石落下が原因でできたものと推定され、隕石物質として、金属球粒、微細隕石質、隕石質塊、ニッケル、鉄の破片などが発見されています。
夏の暑い日に、乾いた砂浜を磁石に紐を付けて引っ張り、隕鉄を探し回って、証拠となる物質を集めたのだとか。

磁石に付いたくず鉄や砂鉄などの中から丹念に隕石質物質をより分け、微細隕石質、金属球粒などを識別し、その結果、ミカン大からスイカ大の塊の隕石の大集団が落下して形成したと推測したのです(隕石落下説に対し、北海道大学の横山泉教授は懐疑的な見方をしています)。

赤尾木湾(奄美クレーター)のある龍郷町は、大島紬発祥の地ですが、実は大島紬の泥染めができるのは隕石のおかげといわれています。
泥染めは泥田の鉄分が重要な役割を果たしていますが、地元で「星窪」と呼ばれるいかにも隕石落下を思わせる場所から、鉄分の多い土が採取できるのです。

ちなみに、日本国内にある隕石クレーターは、長野県飯田市、南アルプス山中の御池山クレーターです(直径900mの衝突クレーター)。
これが目下、学会などで認められた唯一のクレーターになっています。

大島紬は隕石の鉄分が生み出した?
赤尾木湾(奄美クレーター)
名称 赤尾木湾(奄美クレーター)/あかおぎわん(あまみくれーたー)
所在地 鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木
関連HP 龍郷町公式ホームページ
電車・バスで 名瀬港からタクシーで30分
問い合わせ 龍郷町企画観光課 TEL:0997-69-4512/FAX:0997-62-2535
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

日本で唯一の隕石クレーターは南アルプス山中に!(御池山隕石クレーター)

クレーター (crater) とは、天体衝突などによって作られる地形のこと。隕石や小惑星がドカーンと地球に衝突し、地表に生じた巨大な凹みがクレーターです。地球上で現在確認・公認されている衝突クレーターは直径10mから160kmのもので182

ハートロック

鹿児島県大島郡龍郷町、太平洋に面する海岸に干潮時にのみ現れるハート型の潮溜まりが、ハートロック。きれいなハートの見頃は、潮位80cm以下の干潮時、前後1時間で波が穏やかな時という限定的な条件があるので、奄美の潮見表を確認の上で、アプローチを

加世間峠

鹿児島県大島郡龍郷町にある、奄美大島の絶景スポットのひとつが加世間峠(かしけん とうげ)。赤尾木の集落を挟んで両側に海が見えることから、龍郷町では「2つの海が見える丘」とPRしています。しかも左側の赤尾木湾は、隕石の衝突で生まれた

長雲峠

鹿児島県大島郡龍郷町、奄美大島の北部、笠利湾(支湾の龍郷湾)の西の尾根にある展望所が、長雲峠(ながくもとうげ)。長雲峠の北には、奄美群島国立公園の第1種特別地域に指定される奄美自然観察の森になっており、広い園内は遊歩道が整備され、1月~2月

 

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