三浦半島の西海岸に位置する神奈川県葉山町、静かな砂浜が続く一色海岸(いっしきかいがん)にある、葉山しおさい公園。もとは葉山御用邸の附属園だったところで、海岸側にある黒松林からは、富士山や伊豆半島、伊豆大島などが一望にします。高みにベンチが置かれた展望広場からは、一色海岸を眼下に。
葉山御用邸付属邸の跡地を公園に
明治27年に葉山御用邸が開設されていますが、実は、明治政府の招聘で来日したベルツ博士( Erwin von Bälz)は、逗子・葉山を保養地として推奨し、ベルツ博士自身も明治22年に、葉山に別荘を購入して明治37年9月まで、葉山で暮らしています(横須賀軍港への物資・人員輸送を目的に、明治22年6月16日、横須賀線開通、逗子駅開業)。
ベルツ博士の推奨もあり、葉山に御用邸が築かれ、要人が別荘を構えたのです。
葉山御用邸付属邸は、ベルツ博士の勧めもあって明治時代に建てられた岩倉具定(いわくらともさだ=明治42年に第4代宮内大臣就任/侯爵)、金子堅太郎(かねこけんたろう=明治39年に枢密顧問官就任/伯爵)、井上毅(いのうえこわし=伊藤博文の側近、明治28年没/子爵)の各別荘を買い上げ、大正8年6月に創設。
病弱だった大正天皇は、大正15年12月25日、静養中の葉山御用邸で崩御。
葉山しおさい公園は、旧葉山御用邸付属邸の跡地を利用し、昭和62年6月3日開園。
大正天皇が崩御し、昭和天皇が皇位を継承された「昭和発祥の地」として葉山町の史跡(「大正天皇崩御・昭和天皇皇位継承の地」)にもなっています。
園内には三ヶ岡山を借景(しゃっけい)に、錦鯉が泳ぐ池泉回遊式の美しい日本庭園があり、噴井の滝(ふけいのたき)も落ちています。
葉山周辺の海に生息する魚類、貝類、甲殻類、海藻類や、昭和天皇のコレクション、深海生物を展示する「葉山しおさい博物館」、平成5年に皇太子殿下の御成婚を記念して復元された、潮見亭などが建っています。
「葉山しおさい博物館」の入口には、旧御用邸付属邸で実際に使用されていた御車寄せを移築
保存しています。
画像協力/葉山町
葉山しおさい公園 | |
名称 | 葉山しおさい公園/はやましおさいこうえん |
所在地 | 神奈川県三浦郡葉山町一色2123-1 |
関連HP | 葉山町公式ホームページ |
電車・バスで | JR逗子駅から京浜急行バス長井方面行きで20分、一色海岸・しおさい公園前下車、徒歩1分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路逗子ICから約7km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 葉山しおさい公園 TEL:046-876-1140 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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