神奈川県箱根町、箱根火山最後の噴火によって誕生した神山爆裂火口の跡が、大涌谷(おおわくだに)。3000年前、神山の北側が溶岩上昇(冠ヶ岳が誕生)による噴火と大崩壊(堰き止められて芦ノ湖誕生)で誕生したのが噴気地帯が大涌谷、山肌のいたるところから白煙を上げ、硫黄の強い臭気が立ち込めています。
最新の火山情報を確認して、探勝を
古くは、仏教的な意味合いで「大地獄」と呼ばれていましたが、明治6年の天皇行幸を機に「大涌谷」と改名されました。
大涌谷は北西の閻魔台(えんまだい)と南東の地獄沢からなり、地獄沢は噴出孔に石室を置き、火山ガスに水を通して温泉造成が行なわれているため、激しい噴気は見ることができません。
閻魔台側は硫黄、ミョウバンなどが結晶化した岩肌から、水蒸気や硫化水素が音を立てて噴出し、荒涼とした風景が続いています。
駐車場横から大涌谷自然研究路(所要40分)が整備されているので、一巡するのもおすすめです(火山活動の活発化に伴い立入禁止の場合があります)。
大涌谷自然研究路途中には、名物の「黒たまご」を売る玉子茶屋も(大涌谷自然研究路閉鎖の際は、自然研究路入口にある大涌谷くろたまご館別館「ゆ〜らんど」で購入を)。
また姥子に通じる姥子自然歩道と結べば、半日のんびりと箱根の自然を探勝することができます(大涌谷〜姥子間は、火山活動により通行禁止の場合があります)。
駒ヶ岳方面へのハイキングコースは、火山活動活発の際には通行禁止となります。
大涌谷と大涌谷園地では、噴火警戒レベル1の場合でも有害な火山ガス(亜硫酸ガス・硫化水素ガス)が立ち込める場所があるので、長時間の滞在と、ぜん息、気管支疾患、呼吸器疾患、心臓疾患、心臓ペースメーカーを装着している人は要注意(大涌谷園地への立ち入りは控えるほうが賢明)です。
箱根ロープウェイ大涌谷駅近くには「箱根ジオミュージアム」があり、箱根火山を詳しく解説。
なお、箱根ジオパークのジオサイトになっています。
名称 | 大涌谷/おおわくだに |
所在地 | 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原 |
関連HP | 神奈川県公園協会公式ホームページ |
電車・バスで | 箱根ロープウェイ大涌谷駅から徒歩10分 |
ドライブで | 小田原厚木道路箱根口ICから約17.7km |
駐車場 | 大涌谷駐車場(146台/有料) |
問い合わせ | 大涌谷インフォメーションセンター TEL:0460-84-5201 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag