神奈川県足柄下郡箱根町の旧東海道沿いにある池がお玉ヶ池。元禄15年(1702年)、伊豆・大瀬村の百姓の娘、お玉が叔父が営む江戸の奉公先から抜け出し、箱根の関所を迂回する屏風山の抜け道で捕縛(ほばく)。獄門の刑ということで、2ヶ月後、その斬首が行なわれた場所(首を洗った池という説も)がお玉ヶ池です。
少女に獄門の刑が下された場所という伝承が
お玉の斬首以前は那津奈可池(なづながいけ)と呼ばれ、東海道の八丁坂から六道地蔵へと通じる脇道の途中に位置していました。
現在では一帯は箱根の森として整備され、お玉ヶ池のほとりにも遊歩道が造られています。
元箱根と芦ノ湯を結ぶ湯坂山浅間山自然探勝歩道(1.7km)の途中にあり、お玉ヶ池脇では木道も整備されています。
ちなみに、「入鉄砲出女」という厳しい取り締まりで、本来関所破りは磔(はりつけ)という厳刑が定められていましたが、お玉の場合、同じ死罪ながらひとつ刑が軽くなり、獄門(さらし首)とされたのは、情状酌量されたからと推測できます。
それでも獄門であれば、斬首の後、死体を試し斬りにし、刎ねた首を台に載せて2晩見せしめとして晒しものにすることが決められていました。
もちろん、死体の埋葬や弔いも許されていません。
お玉が捕まったとされる付近には「於玉坂」という坂の名前が付けられています。
於玉坂にしろ、斬首が行なわれた場所(首を洗った池という説も)とされるお玉ヶ池も、あくまでも伝承で、記録にはありません。
名称 | お玉ヶ池/おたまがいけ |
所在地 | 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根 |
電車・バスで | 箱根登山鉄道箱根湯本駅から箱根登山バス畑宿経由元箱根行きで27分、お玉ヶ池下車、すぐ |
ドライブで | 箱根新道須雲川ICから約7km |
駐車場 | 20台/無料 |
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