神奈川県鎌倉市、鎌倉五山(建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺)の第一位、北条時頼が開基の建長寺。総門、三門(山門)、仏殿、法堂(はっとう)、方丈が一直線に並ぶ伽藍配置ですが(境内は国の史跡)、総門は拝観受付で、十数種類にも及ぶ御朱印も総門脇で対応してくれます。
「巨福山」の額が掛かる建長寺の拝観入口
現在の総門は、天明3年(1783年)築のもので、昭和15年に京都・般舟三昧院(はんじゅざんまいいん)から移築。
掲げられた「巨福山」(こふくさん=大きな福をもたらす寺の意)の額は、北条貞時も帰依した渡来僧で建長寺10世・一山一寧(いっさんいちねい)の筆と伝えられています。
一山一寧は、台州臨海県(現在の浙江省台州市臨海市)の出身で、日本の臨済宗が招いた僧ですが、当時の中国は元が制服し、しかも元寇直後で、従属させる目的で、元の世祖・クビライは鎌倉幕府に使者を派遣していました。
世祖・クビライの跡を継いだ成宗・テムルは、一山一寧を朝貢督促の国使としたため、時の執権・北条貞時は、伊豆国・修禅寺に幽閉。
その後、幽閉を解いて建長寺の10世に招いたのです。
一山一寧は、能筆家として知られ、「巨福山」もその書と伝わっています。
一山一寧は、円覚寺、浄智寺の住職を経て、正和2年(1313年)、後宇多上皇の懇請に応じ、上洛して京・南禅寺3世になり、南禅寺で没しています。
建長寺・総門 | |
名称 | 建長寺・総門/けんちょうじ・そうもん |
所在地 | 神奈川県鎌倉市山ノ内8 |
関連HP | 建長寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR北鎌倉駅から徒歩15分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路朝比奈ICから約6.7km |
駐車場 | 30台/有料 |
問い合わせ | 建長寺 TEL:0467-22-0981 |
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