建長寺・仏殿

建長寺・仏殿

奈川県鎌倉市、鎌倉五山(建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺)の第一位、北条時頼が開基の建長寺。建長寺。総門、三門(山門)、仏殿、法堂(はっとう)、方丈が一直線に並ぶ伽藍配置ですが(境内は国の史跡)、本尊の地蔵菩薩坐像を祀るのが仏殿。国の重要文化財に指定されています。

本尊の地蔵菩薩を安置する堂

山門をくぐった先にある仏殿は、正保4年(1647年)、増上寺から2代将軍徳川秀忠夫人・江(ごう=崇源院)の御霊屋(おたまや)を移築したもので、国の重要文化財。
寛永9年1月24日(1632年3月14日)に徳川秀忠が没した際、台徳院霊廟が建立されますが、その際、崇源院も一緒に祀られ、崇源院の御霊屋が使われなくなったといういきさつがあったのです。
仏殿同様に、唐門(勅使門)と西来庵の中門も崇源院の御霊屋からの移築です。

もともと霊廟建築として造られたもので、一般的な禅宗の仏殿とは異なり、寄棟造りで天井は和様の格天井(ごうてんじょう)。

鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』(あづまかがみ)には、建長5年11月25日(1253年12月7日)に建長寺の供養が行なわれ、「丈六の地蔵菩薩をもって中尊となし、同像千體を安置」と記されていますが、現在の本尊・地蔵菩薩は、室町時代の作。
もともと建長寺の建つ場所は、地獄谷とよばれた罪人の処刑場で、建長元年(1249年)頃に創建された伽羅陀山心平寺(亡者を弔うため地蔵菩薩が本尊)があった場所。
建長寺の建立にあたって北条時頼によって堂は巨福呂坂に移され、心平寺の本尊が地蔵菩薩坐像を建長寺が受け継ぎ、安置したのだと推測できます。

仏殿に安置されている木造伽藍神像(もくぞうがらんしんぞう)5体は、国の重要文化財。
伽藍神はもともと道教の神ですが、鎌倉時代以降、宋代中国の影響を受けて禅宗が取り入れ伽藍の守護神にしています。
建長寺・仏殿に安置される像は、建長5年(1253年)の創建当時、あるいは永仁元年(1293年)、建長寺最初の火災後の制作で、作風は中国・南宋彫刻の影響を受け、5体が揃っているものとしては日本最古のもの。

仏殿前にあるビャクシン(白槙、イブキ)の古木7本は、建長寺開山で南宋からの渡来僧・蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)手植えと伝えるもの。

建長寺・仏殿
建長寺・仏殿
名称 建長寺・仏殿/けんちょうじ・ぶつでん
所在地 神奈川県鎌倉市山ノ内8
関連HP 建長寺公式ホームページ
電車・バスで JR北鎌倉駅から徒歩15分
ドライブで 横浜横須賀道路朝比奈ICから約6.7km
駐車場 30台/有料
問い合わせ 建長寺 TEL:0467-22-0981
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
建長寺

建長寺

鎌倉五山の第1位の寺で、臨済宗建長寺派総本山が建長寺。禅宗に深い関心を寄せていた鎌倉幕府第5代執権・北条時頼(ほうじょうときより)が、宋からの渡来僧・蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)を招いて建長5年(1253年)に建立した、日本初の本格的禅道

半僧坊

建長寺・半僧坊

建長5年(1253年)、鎌倉幕府の執権・北条時頼(ほうじょうときより)が建立した鎌倉五山第1位の巨刹が建長寺。境内最奥に標高145mの勝上嶽があり、中腹に建長寺の鎮守として、静岡県の方広寺(現・浜松市北区引佐町奥山)から勧請した半僧坊大権現

建長寺・三門(五百羅漢)

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建長寺・方丈庭園

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