延暦年間(782~806年)、空海(弘法大師)の開山という古刹が雪蹊寺(せっけいじ)で、四国八十八ヶ所霊場33番札所。創建当時は少林山高福寺と称する真言寺院でしたが、鎌倉時代に運慶とその長男・湛慶が来山して慶運寺と改称しています。中世にいったん廃寺となりますが長宗我部元親が臨済宗の寺として再興。
運慶・湛慶作の名品を数多く収蔵
長宗我部元親が病没するとその菩提寺となりました。
雪蹊は長宗我部元親の法号です。
四国八十八ヶ所霊場のなかでは、この土佐(高知県)の雪蹊寺と阿波(徳島県)の藤井寺(第11番札所/臨済宗)の2寺だけが禅宗となっています。
鎌倉時代には仏師の運慶と長男の湛慶が来山し、その時刻んだ運慶晩年の作といわれる木像薬師如来像と脇侍は国の重要文化財に指定されています。
湛慶作の毘沙門天三尊も国の重要文化財で、宝物館に収蔵。
本堂脇にある馬頭観音は旅の安全を守るとされ、お遍路さんに信仰されています。
霊場間の距離・時間
32番札所・禅師峰寺(高知県南国市十市) — (11km/30分) — 33番札所・雪蹊寺(高知県高知市長浜) — (8km/20分) — 34番札所・種間寺(高知県高知市春野町秋山)
県営渡船で参詣
昔の遍路は種崎から長浜へ船で渡りましたが、今も県営の渡船(長浜種崎間県営渡船)があるのでぜひ利用を。車の場合は浦戸大橋の利用となるが、県営渡船は高知県道278号(弘岡下種崎線)の扱い。渡船は三里地区の種崎渡船場と長浜地区の梶ヶ浦渡船場を結び、所要5分という短い船旅。
長浜は長宗我部元親の城下町として開けたところ。
氏神である秦神社の祭神も長宗我部元親で、雪蹊寺は、秦神社に隣接しています。
長浜は長宗我部元親の城下町として開けたところ。
氏神である秦神社の祭神も長宗我部元親で、雪蹊寺は、秦神社に隣接しています。
雪蹊寺(四国八十八ヶ所霊場第33番札所) | |
名称 | 雪蹊寺(四国八十八ヶ所霊場第33番札所)/せっけいじ Temple 33: Sekkeiji |
所在地 | 高知県高知市長浜857-3 |
関連HP | 四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ |
電車・バスで | JR高知駅から徒歩10分、はりまや橋バスターミナルから桂浜・長浜行きバスで20分、長浜または雪渓寺前下車、徒歩3分 |
ドライブで | 高知自動車道高知ICから約11km |
駐車場 | 15台/無料 |
問い合わせ | 雪蹊寺 TEL:088-837-2233/FAX:088-837-2234 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
取材・画像協力/高知県
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