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日本一の秘境駅、室蘭本線小幌駅へ!

日本一の秘境駅、室蘭本線小幌駅

鉄道ファン、とくに秘境駅を愛する人達から、日本一の秘境駅という呼び声が高いのが、室蘭本線・小幌駅(こぼろえき)。北海道虻田郡豊浦町礼文華(れぶんげ)、噴火湾の秘境と呼ばれる礼文華海岸にあり、地元・豊浦町も「日本一の秘境駅」とPRしています。

蝦夷地三大難所を通過する室蘭本線の秘境駅

豊浦町も「本数が少ないので行き当たりばったりは厳禁。必ず帰りの便も確認の上お越しください」とHPにうたう日本一の秘境駅、小幌駅。
室蘭本線が噴火湾の海岸沿い、断崖の中を抜ける礼文駅〜静狩駅間にあり、地図を見ても周辺には人家はなく、段丘上の森の中、しかも礼文崋山トンネルと幌内トンネルの間(80mしかありません)にホームがあるだけというロケーションです。
建設当時は長輪線(おさわせん=長万部〜東室蘭間)と呼ばれ、「本線は噴火湾に面せる断崖地帯を通過する所多く為に隧道を穿つこと十九ヶ所」と土木建築工事画報(昭和3年)にも記されています。

鉄道開通以前は、蝦夷地三大難所に数えられた礼文華山道(江戸時代後期に開削)が山上を通過。
江戸時代の探検家・松浦武四郎、そして明治初期のイギリス人の探検家イサベラ・バードもこの礼文華山道を通っています(礼文華山道開削以前は、海上交通しかありませんでした)。

駅への道路がないため、アクセスは室蘭本線の各駅停車を利用する以外は、クマに怯えながら森の中を彷徨(さまよ)うか、船をチャーターして海岸(文太郎浜)から向かうしかありません。
とはいえ海岸からの道も踏み跡程度です。

なぜ、利用者が皆無の場所に駅があるのかといえば、昭和18年、列車交換(列車のすれ違い)のための信号場として設置されたのが始まり。
蒸気機関車が全盛の時代、勾配のあるトンネルの連続する区間では、トンネルの外というだけで大いに価値があり、信号所が設置されたというわけです。

この小幌駅を目的に来る旅人、鉄道ファンしか乗降客はいないため、当然、JR北海道は廃止の方針でしたが、「日本一の秘境駅」を観光資源にしようという豊浦町が駅の維持管理費などの負担をすることを決定し、当面は存続が決まっています。

小幌駅名看板を背景に本人が写った写真を「道の駅とようら」、「天然豊浦温泉しおさい」に持っていけば、「秘境到達証明書」を発行してもらうことも可能。

小幌駅を起点に、円空が5体の観音像を納めた岩屋観音(小幌洞窟遺跡)、踏み跡を伝って断崖に囲まれた小幌海岸(文太郎浜)に到達できます。
豊浦町では、「秘境小幌」エリアとしてPR、秘境駅小幌~小幌洞窟ルートは、洞爺湖有珠山ジオパークでも紹介されています(過去には豊浦町主催で『小幌フォトコンテスト』を行なったことも)。
周辺散策にはヒグマ、マムシに注意が必要です(礼文華地区地区でもヒグマが目撃されることがあります)。

日本一の秘境駅、室蘭本線小幌駅へ!
名称 小幌駅/こぼろえき
所在地 北海道虻田郡豊浦町礼文華
関連HP 豊浦町公式ホームページ
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

岩屋観音(小幌洞窟遺跡)

北海道虻田郡豊浦町礼文華、日本一の秘境駅と呼ばれる室蘭本線・小幌駅(こぼろえき)から山道を歩き、急坂を下って海岸に降り立って到達する秘境にある洞窟観音が、岩屋観音。円空上人が彫ったとされる仏像が安置されたことで岩屋観音と呼ばれますが、縄文時

関東一の秘境駅、いすみ鉄道・久我原駅へ!

鉄道ファン、そして秘境駅愛好家のなかで、関東一の秘境駅との呼び声が高いのが、千葉県夷隅郡大多喜町にあるいすみ鉄道いすみ線・久我原駅(くがはらえき)。1日平均乗車人員も3人程度という無人駅で、駅には公衆トイレもないような状況です。「首都圏近く

 

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