京都・大原野、大原野神社向いにある天台宗の古刹が十輪寺で、本尊は延命地蔵菩薩。六歌仙のひとり在原業平(ありわらのなりひら)が晩年に隠棲(いんせい)した地と伝わり、業平寺(なりひらでら)とも、文徳天皇の御妃・染殿皇后(そめどのこうごう)が地蔵の腹に巻かれた帯で安産したことから、腹帯地蔵とも呼ばれています。子授け・安産のご利益が大。
JR東海「そうだ 京都、行こう。」で春の桜も有名に
創建は定かでありませんが、平安時代初期と伝えられる古刹。
希代の美男だったという在原業平は、『伊勢物語』の主人公と推測され、天皇の妃・藤原高子との悲恋の物語で有名。
妃が大原野神社を詣でた折には、塩竃で海水を焼き、煙に思いをのせたと伝わっています。
その塩竃跡と業平の墓という宝篋印塔も残されています。
応仁の乱で一時荒廃しましたが、江戸時代に藤原氏の公家・花山院家(かさのいんけ)により再興されています。
庭から眺める紅葉は「業平紅葉」とも呼ばれ実に雅。
現存する本堂は寛延3年(1750年)の再建で、屋根が鳳輦(ほうれん=鳳凰の飾りがある神輿)の形という珍しいもの。
本堂再建時に作庭された見る人、高廊下、茶室、業平御殿と見る方向(三方向)によって感じ方が変わるという「三方普感の庭」も現存しています。
JR東海「そうだ 京都、行こう。」2014年・春のポスターやCMで紹介され、春の桜の時期も有名になりました。
在原業平は元慶4年5月28日(880年7月9日)没。
毎年5月28日には『業平忌三弦法要』が執り行なわれています。
十輪寺 | |
名称 | 十輪寺/じゅうりんじ |
所在地 | 京都府京都市西京区大原野小塩町481 |
電車・バスで | JR向日町駅・阪急京都本線東向日駅から阪急バスで、小塩下車、徒歩3分 |
ドライブで | 京都縦貫自動車道(京都丹波道路)大原野ICから約3.8km |
駐車場 | 15台/無料 |
問い合わせ | 十輪寺 TEL:075-331-0154/FAX:075-331-0154 |
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