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金蔵寺

金蔵寺

京都府京都市西京区にある天台宗の古刹で、新緑、紅葉で名高い名刹が、金蔵寺(こんぞうじ)。平安京遷都以前の養老2年(718年)、天正天皇の勅命により隆豊(りゅうほう)禅師が創建と伝えられ、神亀5年(728年)、聖武天皇から「金蔵寺」の勅額を賜っています。

愛宕大権現堂には、愛宕信仰の勝軍地蔵も祀られる

桓武天皇は平安京造営に際して、王城鎮護を祈願して平安京四方の岩倉(磐座)に平安を祈念して経文を納めていますが、ここがそのひとつで「西の岩倉」。
桓武天皇より西岩倉山の山号を賜ったという由緒ある寺で、平安遷都以後、宮中の庇護もあり坊48院を数える権勢を誇り、平安時代末期の説話集『今昔物語集』(巻17第39)にも「京ノ西山ニ西石蔵(にしいわくら)ト云フ山寺有リ」と記されていますが、これが金蔵寺のこと。

京を焼け野原にした応仁の乱で荒廃していますが、江戸時代に5代将軍・徳川綱吉の母、桂昌院により再建されています。
小塩山中腹の斜面には石垣が巡らされ、朱塗りの山門から続く石段を上ると堂宇が建ち並んでいます。
境内には落差12mの産の滝(さんのたき)、烏帽子岩などの見どころも多く、なかでも奥の見晴台から眺める京都の町並みは絶景。
晴れた日には滋賀県方面まで見渡せる大展望を得ることができます。

金蔵寺の愛宕大権現堂に安置される勝軍地蔵は、愛宕山白雲寺(現・愛宕神社)に本尊(愛宕大権現の本地仏)として祀られていたものですが、明治初年の神仏分離、廃仏毀釈で金蔵寺に遷された貴重な地蔵尊で、毎年4月23日に『勝軍地蔵御開帳』が行なわれています。

今では隠れ寺という名がピッタリですが、紅葉時に車で行けば、すれ違うのに苦労するほどの険道、京都府道733号(柚原向日線)の奥に(とくに金蔵寺から先の逢坂峠との間は極端な急勾配・隘路です)。

金蔵寺と善峯寺(よしみねでら)を結ぶ東海自然歩道は、新緑、紅葉シーズンには手軽なハイキングコースとして人気(ただし道は少し単調です)。
所要は50分ほどですが足まわりはしっかりと。

金蔵寺
名称 金蔵寺/こんぞうじ
所在地 京都府京都市西京区大原野石作町1639
関連HP 京都市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR京都駅から京阪京都交通バス長峰行きで49分、終点下車、徒歩1時間(山間を通る府道733号を歩く)。JR東向日駅、または阪急京都線長岡天神駅からタクシーで15分
ドライブで 京都縦貫自動車道(京都丹波道路)大原野ICから約6km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 金蔵寺 TEL:075-331-0023
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

善峯寺

長元2年(1029年)、源算上人が創建した京都・西山の名刹で、後一条天皇より国家鎮護の勅願所とされたのが善峯寺(よしみねでら)。天台宗の単立寺院で、西国三十三所第20番札所。応仁の乱で焼失した寺を再興したのは、5代将軍・徳川綱吉の生母、桂昌

 

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