京都市右京区御室にある真言宗御室派の総本山が仁和寺(にんなじ)。886年(仁和2)年、光孝天皇の勅願で創建した古刹。宇多天皇が寺内に御室(御座所)を設け、明治維新まで皇族関係の法親王が門跡となったため御室御所と呼ばれた門跡寺院です。世界遺産「古都京都の文化財」の構成資産にもなっています。
遅咲きの「御室桜」で名高い名刹
仁和寺の伽藍は応仁の乱で多くを焼失。
現存する建物は寛永年間(1624〜1644年)に再興したもの。
二王門(仁王門)、御影堂、御影堂中門、五重塔、観音堂、中門、鐘楼、経蔵、本坊表門、遼廓亭、飛濤亭、九所明神本殿は国の重要文化財、金堂は国宝に指定されています。
また勅使門、宸殿、白書院、黒書院などは国の登録有形文化財になっており、まさに世界遺産らしい文化財の宝庫。
金堂は仁和寺の本堂で、本尊の阿弥陀三尊像を祀っています。
慶長年間に京都御所から下賜され、移築された京都御所・紫宸殿(ししんでん)の遺構。
紫宸殿は、天皇の元服や立太子、節会などの儀式が行なわれた御所の正殿。
平安時代の建築様式である寝殿造の様式を残す貴重なものとなっています。
境内は時代劇にも登場する江戸時代の素敵なシーンも
仁和寺の二王門(仁王門)は知恩院の「三門」、南禅寺の「山門」とともに京都の三大門のひとつ。
金堂の東にある重要文化財の九所明神本殿(仁和寺を守護する社)など仁和寺境内は、『暴れん坊将軍』、『鬼平犯科帳』など時代劇のロケに数々登場の場所。
参道そのものもロケに使われることがあるので、じっくりと見学拝観を。
見逃せないのは、境内の一角にある「御室会館」。
実は近代的な宿坊で、和食堂「梵」もあり、葛切りなどでひと休みもできます。
12室の和室があり、全室にTV、冷蔵庫、エアコン、電話、お茶セット、浴衣、タオルが完備(トイレは共同)。
夕食も精進料理ではなく、京料理。
宿泊すれば仁和寺の朝のお勤めに参加(参拝)ができる特典、「仁和寺御殿」の無料拝観券も。
オンライン宿泊予約も可能です。
200本ほどある桜は貝原益軒の『京城勝覧』に「洛中洛外にて第一とす」と絶賛する八重桜。
中門を上がった左手(西側)に広がる桜林で、開花は例年4月の中旬〜下旬頃(過去の満開日は仁和寺ホームページを参照)。
御室桜の起源は古く平安時代に遡りますが応仁の乱で荒廃し、徳川3代将軍家光が植えたものが現在の桜。
背が低いのは土の質によるものとか。
国の名勝、日本さくら名所100選にもなっています。
仁和寺 3つのチェックポイント
世界遺産「古都京都の文化財」構成資産
遅咲きの御室桜が有名
境内は数々の時代劇のロケ地
仁和寺 | |
名称 | 仁和寺/にんなじ Ninna-ji Temple |
所在地 | 京都府京都市右京区御室大内33 |
関連HP | 仁和寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR京都駅から市バスで45分、御室仁和寺下車、徒歩1分で仁王門。または京福北野線御室駅から徒歩3分で仁王門 |
ドライブで | 名神高速道路京都南ICから約11km |
駐車場 | 仁和寺駐車場(200台/有料) |
問い合わせ | 仁和寺 TEL:075-461-1155/FAX:075-464-4070 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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