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祇王寺

祇王寺

嵯峨野にあり、苔むした庭園と茅葺きの庵が『平家物語』を彷彿させる寺、祇王寺(ぎおうじ)。平清盛の寵愛が同じ白拍子(しらびょうし)の仏御前(ほとけごぜん)に移り、寵を失った祇王(ぎおう)が、母の刀自(とじ)と妹の祇女(ぎにょ)とともに尼になり、嵯峨野の往生院に隠棲。のちに仏御前も出家し、ともに余生を仏の道に捧げた地です。

『平家物語』の説話に由来し、清盛の愛した祇王と仏御前ゆかりの寺

浄土宗の寺だった往生院は明治初年の廃仏毀釈の荒波を受け廃寺となりましたが、その往生院の跡に明治28年、真言宗の寺、祇王寺として再興したもの。
当時の京都府知事・北垣国道(きたがきくにみち)が別荘の1棟を寄付したもので、現在は大覚寺(だいかくじ)の塔頭(たっちゅう)となっています。

本堂には大日如来のほか、祇王・祇女・刀自・仏御前・清盛の像が安置されています。
さらに境内には祇王・祇女・刀自を合葬したと伝わる印塔がのこされています。
「萌えいずるも枯れるも同じ野辺の花 何れか秋に合ではつべし」は平清盛の寵愛を仏御前に奪われた祇王の歌。

平成6年に98歳で亡くなった庵主の智照尼は、瀬戸内寂聴の小説『女徳』のモデル。

庵内の「控の間」にある吉野窓は、光の入り方によって影が虹色に映るという不思議な窓で、「虹の窓」とも呼ばれています。
紅葉の名所として知られていますが例年、見頃は意外に遅く、11月下旬〜12月上旬頃。

ちなみに祇王寺から大覚寺へは徒歩25分。
祇王寺と大覚寺との2ヶ寺共通拝観券も発売されています。

白拍子(しらびょうし)とは!?
平安時代末期から鎌倉時代にかけて起こった歌舞を舞う人。『平家物語』には「鳥羽院の時代に島の千歳(せんさい)、和歌の前という2人が舞いだしたが白拍子の起こり」とされています。『平家物語』の時代には遊女のような存在で、平清盛の愛妾となった祇王や仏御前、源義経の愛妾となった静御前も貴族の館に出入りする、教養のある女性だったと推測できます。
『祇王・祇女・仏御前』一勇斎国芳

祇王寺 3つのチェックポイント

『平家物語』、祇王、仏御前、ゆかりの地
竹とカエデに囲まれた風雅な草庵
手入れされた美しい苔庭がある

祇王寺
名称 祇王寺/ぎおうじ
Gioji Temple
所在地 京都府京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32
関連HP 祇王寺公式ホームページ
電車・バスで JR嵯峨嵐山駅・京福嵐山本線嵐山駅から徒歩20分。またはJR京都駅から市バスで50分、嵯峨釈迦堂前下車、徒歩15分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約16km
駐車場 6台/無料
問い合わせ 祇王寺 TEL:075-861-3574
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

大覚寺

2018年2月4日

 

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