丹後半島西側の付け根、京都府京丹後市網野町掛津地区から遊地区にかけて、汀線1.8kmの白砂青松の海岸が琴引浜。歩くとキュッキュッと鳴き、鳴き砂の音色を琴に例えて琴引浜と名付けられたもの。「日本の白砂青松100選」、「残したい日本の音風景100選」、「日本の渚百選」の3冠を達成する唯一の浜です。
鳴き砂の浜辺で自然の旋律に耳を傾ける
鳴き砂は不純物のない石英の砂粒が擦れあい、振動することにより音がするもので、環境悪化に伴って全国の鳴き砂が消滅しつつあります。
そんななかで、琴引浜は、国の天然記念物、国の名勝にも指定される美しい浜と鳴き砂が現存。
鳴き砂の音は、400ヘルツ前後に基本周波数があるため、心地よく感じ、癒やし効果もあるのだとか。
浜の中心から少し西側は踏んだり拳でたたいたりするとドンドンと太鼓のように鳴り、太鼓浜と呼ばれています。
「名に高き 太鼓の浜に 聞く秋の 遠にも渡る 秋の夕さめ」は、明智光秀の娘で細川忠興の妻、細川ガラシャの和歌(『懐中日記』に記載)で、戦国時代にはすでに鳴き砂が有名だったことが分かります。
砂が鳴く様を耳にしたいならば、場所としては太鼓浜から西側がおすすめで、浜の砂が荒波にもまれ石英の粒子の表面の摩擦係数がアップした春先や嵐の後の晴天がベスト。
波打ち際など湿ったところを避け、表面の乾いた部分を擦るのが基本。
タバコの灰を含め、ゴミなどで汚れればすぐに鳴らなくなるというデリケートな性質なので、琴引浜掛津海水浴場は全国初の禁煙ビーチとなっています。
環境保護にも配慮して見学を。
近くにはビジターセンター的な役割を持った世界で初めての鳴き砂をテーマにした体験学習施設「琴引浜鳴き砂文化館」もあるので、見学を(館内には鳴き砂を体験コーナーもあるので、雨の日で実際の琴引浜の砂が鳴らないときにもおすすめです)。
琴引浜 | |
名称 | 琴引浜/ことびきはま |
所在地 | 京都府京丹後市網野町掛津 |
関連HP | 京丹後市観光公社公式ホームページ |
電車・バスで | 北近畿タンゴ鉄道宮津線網野駅から丹海バス間人行きで14分、琴引浜下車、徒歩2分 |
ドライブで | 京都縦貫自動車道京丹後大宮ICから約18km |
駐車場 | 400台/無料、7月〜8月は有料 |
問い合わせ | 丹後広域振興局建設部丹後土木事務所 TEL:0772-22-3244/FAX:0772-22-3250 |
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