京都府京都市東山区にある泉涌寺(せんにゅうじ)の別院が、雲龍院(うんりゅういん)。南北朝時代の建徳3年・応安5年(1372年)に龍華院とともに創建。霊明殿に北朝歴代天皇の位牌が奉安されるなど皇室との関係の深さから、泉涌寺山内の寺ながら、別格本山という高い寺格があります。
書院には「迷いの窓」、「悟りの窓」も!
泉涌寺は真言宗泉涌寺派の総本山、その山内にあるのが雲龍院です。
応仁の乱で大きな被害を受け、江戸時代初期に龍華院を併合。
現存する本堂は江戸時代初期、寛永年間(1624年〜1644年)の再建で、国の重要文化財。
北朝歴代天皇の位牌が奉安される霊明殿は明治元年の再建。
方丈・書院から眺めるのが枯山水庭園で、2つの庭石は豊臣秀吉建立の方広寺大仏殿の礎石と伝わっています。
霊明殿と龍華殿の間にある石庭の砂紋は、皇室ゆかりの寺らしい菊の御紋。
配される石灯籠は最後の将軍、徳川慶喜の寄進です。
この2つの庭園は、京都の穴場的な名庭です。
雲龍院の書院にある「悟りの間」には、四角い「迷いの窓」、丸い「悟りの窓」があり、人生における「生老病死四苦八苦」と禅における悟りの境地を表しています。
京都の寺院で「迷いの窓」、「悟りの窓」があるのは、この雲龍院と、鷹峯の源光庵の2ヶ寺のみで、雲龍院の書院の窓は源光庵に比べてやや無名なので、のんびりと見学が可能。
例年1月第2月曜(成人の日)に行なわれる泉涌寺山内の塔頭(たっちゅう)めぐり『泉山七福神巡り』大黒天を奉祀(山内の即成院・福禄寿、戒光寺・弁財天、観音寺・ゑびす神、来迎院・布袋尊、雲龍院・大黒天、悲田院・毘沙門天、法音院・寿老人、プラスして新善光寺・愛染明王、泉涌寺本坊・楊貴妃観音を巡ります)。
雲龍院 | |
名称 | 雲龍院/うんりゅういん |
所在地 | 京都府京都市東山区泉涌寺山内町36 |
関連HP | 雲龍院公式ホームページ |
電車・バスで | JR・京阪東福寺駅から徒歩15分 |
ドライブで | 名神高速道路京都南ICから約6km、京都東ICから約8km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 雲龍院 TEL:075-541-3916 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag