中九州と南九州を結ぶ幹線国道の国道221号(肥後街道・飫肥街道)。明治10年2月15日、西郷隆盛が交通の難所といわれた雪の加久藤峠(かくとうとうげ)を越え、熊本城の攻略に向かっています。加久藤峠は、加久藤カルデラ外輪山の一部。宮崎県えびの市側はえびのループ橋、そして熊本県人吉側を人吉ループ橋で外輪山の高度差を克服しています。
人吉市は「ループ好きの聖地」
肥後街道は、藩政時代、鹿児島から江戸へ往来する主要街道。
そこに立ちはだかる難所が堀切峠越(現・加久藤峠越)でした。
現在は熊本県人吉市と宮崎県えびの市の県境、旧国でいえば肥後国、日向国の国境ということになります。
西南戦争時、明治10年2月、薩摩軍は西郷隆盛を総大将に1万3000名の兵が鹿児島を出発、加久藤を越えて人吉に入り熊本を目指しています。
加久藤峠を貫く加久藤トンネルは、加久藤カルデラの外輪山を貫通する全長1809mの道路トンネルで、昭和47年に開通(それまではくねくねの山道で通過していました)。
昭和52年に人吉ループ橋が完成して、快適に峠(外輪山)を越えることができるようになりました。
昭和52年に完成した人吉ループ橋は、ループ区間の長さ1190m、直径190m、円周600m。
人吉側から順に開運橋、昇雲橋、天馬橋の3つの橋で構成されています。
並走するJR肥薩線は、大畑ループ(ループ線)やスイッチバック、矢岳トンネルで標高差を克服、「ループ&スイッチバックファンの聖地」となっています。
日本ループ橋総覧(6)人吉ループ橋&大畑ループ | |
所在地 | 熊本県人吉市大野町 |
場所 | 人吉ループ橋&大畑ループ |
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