三重県三重郡菰野町、いなべ市との境、福王山(598m)の山腹、標高380mほどの場所に鎮座する古社が福王神社。敏達天皇6年(577年)、百済(くだら)から仏師・安阿弥が来朝して毘沙門天を刻み、後に毘沙門天(北方の守護神)を聖徳太子の命によって福王山に安置し、国家鎮護と伊勢神宮守護としたと伝えられています。
毘沙門天を祀る古社
社前の田口は、神宮(伊勢神宮)の神領で、神宮に米を奉納していたことから、神宮守護も担っていたと推測できます。
明治の神仏分離までは、持国天、増長天、広目天とともに四天王のひとつである武神・毘沙門天を祀る神仏習合で、現存する毘沙門堂は、慶長年間(1596年~1614年)、桑名城下町の町割りの際に、元桑名京町の北側、職人町から移したもの。
境内の太子杉は、樹齢1000年以上という御神木。
福王山には天狗伝説が伝わり、山頂には「天狗の踊り小場」、参道には天狗像が祀られています。
毎月3日・13日・23日が縁日。
また、入口の田口集落には、文政年間(1818年~1829年)建造の石造りの燈籠と唐獅子2基があります。
ちなみに、福王神社の南には、伊勢と近江を結ぶ(東海道と中山道を直結)、八風峠越えの八風街道(はっぷうかいどう)も通っており、古代からの要衝、中世には京と尾張・名古屋を結ぶ最短ルートとして軍事的にも政治的にも注目される地だったことがわかります。
福王神社 | |
名称 | 福王神社/ふくおうじんじゃ |
所在地 | 三重県三重郡菰野町田口2404 |
関連HP | 福王神社公式ホームページ |
ドライブで | 新名神高速道路菰野ICから約12km |
駐車場 | 福王神社登山口駐車場を利用 |
問い合わせ | 福王神社 TEL:059-396-1269 |
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