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名鉄に走る異色の「復刻いもむしカラー電車」が話題!

名鉄といえば思い浮かぶ色は「スカーレットレッド」。1961年に導入され一世を風靡したパノラマカーもこの鮮やかな赤に塗装されていました。そんな中で話題を呼んでいるのが「復刻いもむしカラー」に塗装された6000系電車(6009編成)。実はかつて活躍した3400系「いもむし」を復刻した塗装です。

名鉄の誕生した1930年代に走った「流線型のいもむし電車」

名鉄3400系復刻のいもむしカラー

2024年3月2日から広見線で運転を始めたのが、「復刻いもむしカラー電車」。
現在は名古屋本線、蒲郡線などにも走っていますが、距離の長い名鉄の路線で、6009編成のみということで、出会うのは稀。

それでも名鉄名古屋駅のホームで電車を待っていると、「見たことのない緑色の電車がやってきた」などとSNSで発信され(なかには有名人も)、話題を呼んでいます。

事故防止のために視認性の高い色、かつ、注意・警戒を表す色ということで、1961年のパノラマカーの塗装は「スカーレットレッド」となり、以降の名鉄では定番のカラーリングですが、いもむしカラーは、戦前の優等列車である3400系のカラーリング。

1937年に登場の名鉄3400系は、1930年代にドイツをルーツに世界的に流行した流線型。
1935年8月に神宮前駅から東の三河へと伸びる愛知電気鉄道と、押切町を拠点駅に岐阜・犬山に路線を有した名岐鉄道が合併して名鉄(名古屋鉄道)が誕生。
旧愛知電気鉄道の設計陣が、神宮前初の新型車両として生み出したのが、独創的な3400系でした。

名鉄社内では「流線」と呼ばれましたが、鉄道ファンには「いもむし」と呼ばれたのです。
この3400系も末期には「スカーレットレッド」に塗装されていましたが、オリジナルの色は、下半分が緑色、上半分は淡緑色のツートンカラー。

このグリーン系のツートンカラーと、流線型のスタイルで、まさに「いもむし」だったわけなのです。
3400系は1994年に冷房ユニットを設置し、復刻カラーが施されて平成まで活躍しましたが、2001年10月1日のダイヤ改正で運用から離脱。
2002年8月31日に「さよなら3400系」のヘッドマークを付けて引退、「名車」ということで、舞木検査場(愛知県岡崎市舞木町)の正門近くに静態保存されています。

名鉄に走る異色の「復刻いもむしカラー電車」が話題!
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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