日常的に使う味噌は、赤味噌でしょうか、白味噌でしょうか? 実は赤味噌、白味噌という言葉は、単に味噌の「色の違いによる区分」。原料となる大豆や麹の違いとかではありません。色が違うのは、発酵や熟成の過程で起きる「メイラード反応」によるもの、つまりは熟成期間の違いです。
赤味噌の褐色は、メイラード反応で誕生

メイラード反応とは、アミノ酸などのアミノ化合物と、還元糖(ブドウ糖、果糖、乳糖など)などのカルボニル化合物による化学反応。
化学反応によって、褐色の物質をメラノイジンが生成されるからで、メラノイジンは味噌や醤油にも存在し、実は色だけでなく香りの形成にも関与しているのです。
コーヒー豆やアーモンドなどのナッツ類を焙煎すると、その過程でいい香りが生まれますが、メイラード生成物であるピラジン類が香ばしさに寄与しているのです。
プリンのカラメルソースにそそられるのも、実はメイラード生成物(マルトールなど)が寄与しているのです。
結論
赤味噌の褐色は、熟成中にアミノ酸と糖が結合して褐色物質(メラノイジン)を生み出す化学反応で生まれたもの。
それにより、赤味噌特有の風味や旨味が生成されるのです。
赤白が生まれる最大の違いは熟成期間

では、どうして赤味噌、白味噌で色の違いが生まれるのかといえば、最大の違いは熟成期間。
赤味噌は1年以上の長期熟成が必要で、愛知県の八丁味噌(豆味噌)や赤だし、宮城県の仙台味噌などがその代表格となります。
料亭で料理の締めに赤だしを出すのも、旨味と風味があるからです。
旨味が濃縮されていますが、塩分が強くなるので、塩分濃度を気にする人は減塩を選ぶのがおすすめです。
料理的にも風味を活かしたい、豚汁、味噌煮込みうどんなどには、鍋から立ち上る香りの良さでも、赤味噌ならではの奥深さと魅力があります。
対する白味噌は麹の割合が高くし、醸造期間を短縮して、色がつくのを抑えるため、白がキープされます。
麹の糖分によるまろやかな甘み、そして上品な味わい、そして塩分も少ないという特徴があり、関西の宮中の料理用味噌をルーツとする西京味噌、広島県の府中味噌などがその代表格です。
西京味噌のような「白色系甘味噌」が宮中などで愛されたのは、やはりその上品さから。
雑煮、和え物、魚の付け焼きなど、まさに繊細な料理には欠かせない味噌ということになります。
ちなみに西京味噌は、東京の人が、西の京の味噌と呼んだのが始まりで、白味噌の仲間です。
結論
旨味と風味、そして褐色という味噌特有のパンチ力があるのが赤味噌、それに対して、上品な味わいと、まろやかな甘みを有するのが宮中でも愛された白味噌。
スーパーでも両方が手に入る現在では、用途によって使い分けるのがいいということになります。
| 赤味噌と白味噌、何が違う!? | |
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