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飛鳥寺

飛鳥寺

奈良県高市郡明日香村にある飛鳥寺(あすかでら)は、日本最古の寺。朝鮮半島にあった古代の国家、百済(くだら)から工人(技術者)が呼ばれ、崇峻元年(588年)に建築を開始し、推古4年(596年)に完成したと伝えられる本格的な伽藍配置の日本で最初の大寺院・法興寺が前身。飛鳥時代の大豪族、蘇我馬子(そがのうまこ)が造営したもの。

蘇我馬子が建立した日本初の大寺院の跡

つまりは、蘇我氏の氏寺である法興寺(仏法が興隆する寺の意)の後身が飛鳥寺です。
飛鳥寺本堂の建つ場所は蘇我馬子の建てた法興寺中金堂の跡地。

かつては現在の法隆寺の3倍もの規模を誇りましたが、今は江戸時代に再建された本堂などが残るのみ。
高さ2.7mもの飛鳥大仏(釈迦如来坐像)は名工・鞍作止利(くらつくりのとり)の作で年代のわかる現存する仏像では日本最古のもの(国の重要文化財)。
ただし二度の火災を受け、顔の一部、左耳、右手の中央の指3本だけが創建当時のものとなっています。

飛鳥寺の西には、乙巳の変(いっしのへん=蘇我氏の専横政治に反対した勢力によるクーデター)で中大兄皇子、中臣鎌足らによって暗殺された蘇我入鹿(そがのいるか)の首塚という五重塔が立っているのでお見逃しなく。
ちなみに平城京への遷都で、法興寺は奈良に移って元興寺となっていますが、飛鳥の法興寺も存続し、当時は本元興寺と称していました。

朝鮮半島からの渡来人が支えた仏教建築と芸術

設計などから瓦の製作まで、大陸から呼んだ渡来人たちの技術は、その後の日本の仏教建築にも受け継がれていきます。
法興寺(現在の飛鳥寺)は、日本の建築史の出発点ともいえる場所ですが、寺自体は、平城京(奈良)遷都ともに平城京の東部に移り、元興寺と名を改めますが、ルーツである飛鳥の寺は本元興寺(後に飛鳥寺と改称)と名乗り、本尊の大仏をそのままに残しています。

平安京(京都)に遷都後、急速に衰退し、今では往時の面影はありませんが、本尊の飛鳥大仏は、かなり修復されているものの、杏仁形の両眼、眉弓につらなる大きめの鼻梁など顔の表情は、推古天皇17年(609年)に渡来系の仏師である鞍作止利が造ったままと推測されています。

飛鳥寺
名称 飛鳥寺/あすかでら
Asukadera Temple
所在地 奈良県高市郡明日香村飛鳥682
関連HP 明日香村観光ポータルサイト
電車・バスで 近鉄橿原神宮前駅から奈良交通バス岡寺行きで12分、飛鳥大仏下車、すぐ
ドライブで 西名阪自動車道郡山ICから約19km
駐車場 30台/有料
問い合わせ 飛鳥寺 TEL:0744-54-2126/FAX:0744-54-3743
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

蘇我入鹿首塚

2017年12月5日

 

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