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法輪寺

法輪寺

奈良県生駒郡斑鳩町(いかるがちょう)にある聖徳宗の寺、法輪寺。斑鳩の北の端、三井(みい)の里にある古刹で、聖徳太子の病気平癒を願い、子の山背大兄王(やましろのおおえのおう)が推古天皇30年(622年)に建立とも伝えられる古刹。

貴重な飛鳥仏と平安仏を拝観

創建時の三重塔は残念ながら昭和19年の落雷により焼失、現存する塔は昭和50年に飛鳥様式で再建されたもの。
建物が再建なので、世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」の構成資産にはなっていませんが、斑鳩らしい歴史を感じる古刹です。

創建の由来は定かでありませんが、創建当時は東に金堂、西に塔が建つ法隆寺式の伽藍であったことが判明。
本尊の木造薬師如来坐像(旧金堂本尊)、木像虚空蔵菩薩立像は、ともに飛鳥仏で国の重要文化財。
十一面観音菩薩立像(講堂本尊)、弥勒菩薩立像(重要文化財指定名称は「聖観音立像」)、地蔵菩薩立像、吉祥天立像は平安時代のものでやはり国の重要文化財です。
貴重な仏像の数々は講堂(兼収蔵庫)に安置され拝観することが可能。

本尊の木造薬師如来坐像は、像高110.2cmで、現存する飛鳥時代の木彫如来像としては唯一・最大のもの。
飛鳥時代後期(7世紀後半頃)の作で、聖徳太子の子・山背大兄王一族の現世利益を祈願して鞍作止利(くらつくりのとり=飛鳥寺の丈六仏、法隆寺の釈迦三尊像などを制作した渡来系の仏師)が建立したと伝えられますが、実際にはもう少し下った時代と推測されます。

三井(みい)という地名は、聖徳太子ゆかりの井戸が3ヶ所(御井、赤染井、前載井)あったことが由来とされますが、現存するのは法輪寺の西側にある赤染井(あかぞめい)のみです(昭和7年に発掘調査が行なわれ、復元されています)。
法輪寺から東に徒歩10分の地に世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」の構成資産と成る法起寺があり、法起寺の北西にある三井瓦窯跡(みいがようあと)は、7世紀後半〜8世紀初め、法輪寺や法起寺で使われていた軒丸瓦を焼いたとされる登窯跡です。

法隆寺東院伽藍(夢殿)から法輪寺へは徒歩15分ほど。

法輪寺
名称 法輪寺/ほうりんじ
所在地 奈良県生駒郡斑鳩町三井1570
関連HP 法輪寺公式ホームページ
電車・バスで JR法隆寺駅から奈良交通バス法隆寺方面行きで5分、中宮寺下車、徒歩15分
ドライブで 西名阪自動車道法隆寺ICから約3.5km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 法輪寺 TEL:0745‐75‐2686
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

法起寺

法起寺(ほうきじ)は、別名、岡本尼寺、岡本寺、池後寺、池後尼寺とも呼ばれる寺で、聖徳宗の総本山。聖徳太子が法華経を講じたという岡本宮(おかもとのみや)を、その子・山背大兄王(やましろのおおえのおう)が638(舒明10)年に寺として改めた、聖

法輪寺・三重塔

奈良県生駒郡斑鳩町三井にある聖徳宗の古刹、法輪寺。法隆寺東院の北方に位置し、聖徳太子の病気平癒を願った山背大兄王(やましろのおおえのおう)の創建と伝えられる寺で、遠方からも眺められる法輪寺・三重塔は斑鳩三塔(いかるがさんとう)にも数えられる

 

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