法隆寺の本尊を安置する堂が西院伽藍の金堂。本尊である金銅釈迦三尊像は、623(推古天皇31)年、聖徳太子の冥福を祈って、渡来系の仏師・鞍作止利(くらつくりのとり)に造らせたもの。中国北魏様式の影響を伝えるもので国宝。外観からは二層に見えますが上層には部屋はありません。初層の屋根が二重に見えるのは裳階(もこし)が付いているから。
法隆寺の本尊を安置する堂
入母屋造り、二重の瓦屋根をのせていますが、最下層の裳階部分は板葺きとなって、リズムを生んでいます。
金銅釈迦三尊像は、アルカイックスマイル(古代ギリシアのアルカイク美術の彫像に見られる表情)など大陸的な雰囲気を漂わせる仏像です。
金堂内陣東側に安置の薬師如来像は聖徳太子の父である用明天皇のために造られた飛鳥時代の像でやはり国宝。
内陣西側に安置される阿弥陀如来像は母である穴穂部間人皇女(あなほべのはしひとのひめみこ)のために造られた鎌倉時代の像で国の重要文化財。
須弥壇の四隅にある四天王像は白鳳時代のもので日本最古の四天王像。山口大口費(やまぐちのおおぐちあたい)作という銘が入っています。
山口大口費は、飛鳥時代の仏師で、後漢から日本に帰化したと伝えられています。
もちろんこれも国宝です。
金堂の壁画は日本の仏教絵画でしたが昭和24年の壁画模写作業中に焼損、現在は再現壁画が配されています(このことがきっかけで文化財保護法が制定され、火災のあった1月26日が文化財防火デーになっています)。
「法隆寺地域の仏教建築物」として世界遺産に登録。
法隆寺・金堂 | |
名称 | 法隆寺・金堂/ほうりゅうじ・こんどう Houryuuji Temple,Kondo(the main worship hall) |
所在地 | 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1 |
関連HP | 法隆寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR法隆寺駅から徒歩20分。または奈良交通バス法隆寺門前行きで8分、終点下車すぐ。あるいは、近鉄橿原線筒井駅から奈良交通バス王寺駅行きで12分、法隆寺前下車、徒歩5分 |
ドライブで | 西名阪自動車道法隆寺ICから約2.5km |
駐車場 | 法隆寺観光自動車駐車場(20台/有料) |
問い合わせ | 法隆寺 TEL:0745-75-2555 |
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