戦国時代には、信濃川河口右岸の蒲原津、阿賀野川河口(現・通船川河口)右岸の沼垂湊(ぬったりみなと)、信濃川河口左岸の新潟津が「三か津」と総称されていましたが、江戸時代には新潟津が北前船の寄港地として、さらに長岡藩の外港として繁栄しました。旧小澤家住宅は、江戸時代後期から新潟町で活躍していた商家・小澤家の店舗兼住宅です。
北前船で繁栄した新潟町で活躍した豪商の家
旧小澤家住宅は、明治時代に成長した豪商の屋敷(主屋、新座敷、離れ座敷、道具蔵、家財蔵、蔵前及び渡り廊下、門及び東塀)がそのままに残された貴重な施設で新潟市の文化財に指定されています。
小澤家は、江戸時代には米穀商を、明治に入って北前船の廻船業を営み、回米問屋、地主経営、石油商と様々な事業に進出し、新潟を代表する商家の一つとなりました。
明治時代の末に造園されたという庭園は、日本三景の松島に見立てたといわれています。
庭の石材は北前船で運ばれたもので、灯籠は京・清水焼の清水六兵衛(4代)の作品。
燕喜館(旧齋藤家住宅)で知られる新潟三大財閥の齋藤喜十郎家は小澤家と姻戚関係にあり(2代目小澤七三郎が齋藤家の娘・タケと結婚)、旧新潟町の繁栄を知るためにも燕喜館(旧齋藤家住宅)にもぜひ寄り道を。
小澤財閥は、新潟三大財閥(斎藤喜十郎財閥、鍵冨三作財閥、新潟白勢財閥)に次ぐ規模を誇りましたが、新潟三大財閥とともにGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による財閥解体の指令により解体されています。
旧小澤家住宅は、日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」、そして「にいがた庭園街道」の構成資産にもなっています。
旧小澤家住宅 | |
名称 | 旧小澤家住宅/きゅうおざわけじゅうたく |
所在地 | 新潟県新潟市中央区上大川前通12番町2733 |
関連HP | 旧小澤家住宅公式ホームページ |
電車・バスで | JR新潟駅万代口バスターミナルから新潟市観光循環バスで北前船の時代館下車 |
ドライブで | 日本海東北自動車道新潟亀田ICから約8.7km |
駐車場 | 3台/無料、または、みなとぴあ新潟市歴史博物館駐車場(60台)などを利用 |
問い合わせ | 旧小澤家住宅 TEL:025-222-0300/FAX:025-222-0301 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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