新潟市で「イタリアン」といえば、みかづき!といわれるほど、新潟市民のソウルフードになっているのがみかづきのイタリアン。万代バスセンタービル2階にある万代店など、新潟、新発田など下越地方に20店舗以上を展開しています。イタリアンは、昭和35年に誕生した、「ちょっと変わった焼きそば」。
フォークで味わう「スパゲティ風焼きそば」
昭和35年、新潟・古町にあった甘味処「三日月」が、 「お嬢さん ちょっと変わった焼きそばを始めました」のキャッチで始めたイタリアン。
昭和40年代に小学校などで開催されるバザーに出店したことで、人気が爆発。
現在では、カフェテリア型のチェーン店として下越地方を中心に20店舗以上を展開しているので、「全国にあるもの」と考える地元の中高生も多いのだとか。
自家製太麺(中華麺)とキャベツ、もやしを特製ソースで炒め、粉チーズで味付け。
白生姜をトッピングし、さらに特製トマトソースがかかっています。
一見すると、麺が太いので、遠来の観光客は「焼きうどん?」と思うようですが、中華麺を使っているので、ジャンル的にはイタリアン(イタリア料理)ではなく、焼きそば。
トマトソースがかかり、しかもフォークで味わうので、洋食的な感覚に。
ケチャップがかかっていると誤解する人もいますが、「トマトソースのうち、ケチャップは300分の1」で、大部分はトマトを裏ごししたトマトペーストと、玉葱をじっくりと炒めるなど、各種の隠し味なんだとか。
手作りにこだわるのがポリシーで、かつてはもやしも自家栽培していたほど。
よく見ると、麺の断面が四角いのも、ソースが絡みやすい、モチモチ麺を開発したから。
「もやしのシャキシャキ感を残すなど、味の決め手は炒め具合」とのこと。
アツアツをその場で味わうのがいいでしょう。
トマトソースのほかにも、カレーソース、ホワイトソース、トマトツナ、エビチリ、麻婆豆腐などがあり、季節メニューもあるので、色々試すことも可能です。
サイドメニューでは、フライドポテトを選ぶのが地元新潟市民の定番。
コーヒーゼリー、SPECIALコーヒーサンデーなど、大人を意識したスイーツも隠れた人気商品になっているので、食後に、ぜひ。
「イタリアン」誕生秘話
昭和34年、3代目社長・三日月晴三さんが、箱根の「商業会セミナー」に参加した際、東京・京橋の甘味処「中ばし」から声がかかり、店に立ち寄ったところ、関西で人気だった焼きそばをメニューに取り入れ、客が鉄板で焼くのではなく、しかも店が焼いて提供するという「東京式」に改めて出していました。
東京の下町でもんじゃ焼きがヒットしていることを目にして、焼きそばを出そう、どうせ出すなら、ユニークな焼きそばを、ということで、スパゲティにも似た、「イタリアン」が誕生したのです。
ソースは、東京の老舗ソースメーカーを使っているため、みかづきの「イタリアン」は実は東京風だということに。
なぜ、イタリアンなのかといえば、当時、喫茶店で出ていたスパゲティ「ナポリタン 」に対して、焼きそばだから「イタリアン」ということに。
中越地方の長岡市を中心に展開する「フレンド」でもイタリアンが提供されていますが、フレンドの創業者・木村政雄さんと、三日月晴三さんは、昭和32年、箱根のセミナーで知り合い、以降、「飲食店チェーン化」チームの米国視察の旅などに一緒に参加したという親友だから。
「みかづき」と「フレンド」、味はまったく違うので、機会を作って食べ比べてみるのもおすすめです。
みかづき 万代店(イタリアン) | |
名称 | みかづき 万代店(イタリアン)/みかづき ばんだいてん |
所在地 | 新潟県新潟市中央区万代1-6-1バスセンタービル2階 |
関連HP | みかづき公式ホームページ |
電車・バスで | JR新潟駅から徒歩10分 |
ドライブで | 北陸自動車道新潟中央ICから約7km |
駐車場 | なし/周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | みかづき 万代店 TEL:025-241-5928 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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