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旧碓氷峠

旧碓氷峠

長野県軽井沢町と群馬県安中市松井田町の県境に位置する峠が旧碓氷峠(きゅううすいとうげ)。江戸時代、中山道の難所として、東海道の箱根の険とともに並び称されたのが、旧碓氷峠です。現在、軽井沢町の旧軽井沢側から車道、ハイキングコースが通じているので、手軽にアプローチできます。

外国人別荘族はサンセットポイントと呼んだ

明治17年、新国道(現在の国道18号)の開通により中山道・碓氷峠越えの道はその使命を終え、現在では観光客やハイカーが立ち寄るだけの静かな峠となっています。
碓氷峠の頂上は長野、群馬の県境(信州、上州の国境)で、県境をまたぐように熊野神社・熊野皇大神社が鎮座しています。
また頂上近くには碓氷見晴台と呼ばれる園地があり、榛名山、妙義山、八ヶ岳、北アルプス、浅間山などを眺望。
碓氷見晴台一帯は明治〜大正時代、外国人避暑客たちが「サンセットポイント」(Sunset Point)と呼んだビューポイントです。
現在の碓氷見晴台と呼ばれる園地は、大正7年(米騒動の年)、名古屋の近藤友右衛門が、メインストリートの奥、二手橋の先から見晴台までの碓氷峠遊覧歩道とともに開発整備したもの(見晴台には近藤翁顕彰碑が立っています)。

また、旧軽井沢と旧碓氷峠を結ぶ長野県道481号峠町軽井沢線は、第二次世界大戦直後に、軽井沢のホテル、保養所などを接収したアメリカ軍が、ピクニックに来るために道路改良したという歴史を有しています。
米軍もサンセットポイントの絶景を楽しんだのです。

中山道きっての難所、碓氷峠

『安政遠足侍マラソン大会』

中山道きっての難所といわれた碓氷峠は、中山道坂本宿(上野国=群馬県)と軽井沢宿(信濃国=長野県)の間宿(あいのしゅく)として加賀藩など参勤交代途中の大名をはじめ多くの旅人が休息した地。

峠町には江戸時代、40~60軒あまりの家並みが続いていました。
そんな峠で旅人たちを力づけたのが「力餅」。
現在も「力餅」を売る店があるのでぜひ賞味を。
また峠に建つ熊野神社・熊野皇大神社は国境を跨ぐように建っています。
山門、拝殿の中央に国界があり、上野国側が熊野神社、信濃国が熊野皇大神社となっているのです。

旧碓氷峠から安中市側の坂本宿を経て碓氷関所跡まで、旧中山道をあるくことも可能。
幕末の安政2年(1855年)、安中藩主・板倉勝明は、藩士の心身鍛練を目的に、安中城の城門から中山道を碓氷峠の熊野権現(現・熊野神社・熊野皇大神社)まで7里余り(29km)を徒競争させ、その着順を記録させています。
これが、安政遠足(あんせいとおあし)で、5月から6月にかけて16回に分け、50歳以下の藩士96名が参加し、上位7人には酒肴と茶、力餅が振る舞われたことが記録されています。

安中市では、毎年5月第2日曜に『安政遠足侍マラソン大会』を開催。
峠コースは、今も安中城址(武家長屋)~ 熊野神社の28.97kmを踏破しています。

旧碓氷峠
名称 旧碓氷峠/きゅううすいとうげ
所在地 長野県北佐久郡軽井沢町峠町・群馬県安中市松井田町坂本
関連HP 軽井沢町公式ホームページ
電車・バスで JR・しなの鉄道軽井沢駅から碓氷峠見晴台バス(通称・赤バス)で30分、見晴台下車、すぐ。タクシーで20分
ドライブで 上越自動車道碓氷軽井沢ICから約15km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 軽井沢町観光経済課TEL:0267-45-8579/FAX:0267-45-8579
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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