長野県大町市、仁科三湖の一つ、木崎湖の東、標高830mの山中に位置する幅130m、長さ1.5kmの低層湿原が居谷里湿原(いやりしつげん)。日本最小のトンボ、ハッチョウトンボやモリアオガエルなど貴重な生物も棲息。居谷里湿原からは晴れていれば双耳峰の鹿島槍ヶ岳を眺望。湿原を周遊する探勝路も設けられ、散策にも絶好。
湿性植物茂る穴場的な湿原
一周1時間ほどの探勝路を歩けば、春のザゼンソウ、リュウキンカ、ミズバショウ、ミツガシワ、6月のカキツバタ、ショウブ、アヤメ、夏から秋のモウセンゴケ、ミミカキグサなどお花見も楽しめます。
カエデの仲間の「ハナノキ」(ハナカエデ)は、長野県と岐阜県の県境にある恵那山を中心とする半径50kmの範囲にしか生育しませんが、居谷里湿原(南湿原西側)には45本ほどが自生し、北限となっています。
居谷里湿原は、江戸時代から水源地として保護され、戦中、戦後の食料増産の折には、開墾されて水田としても活用されていました。
しかし、「ハナノキ」(ハナカエデ)は伐採されることなく奇跡的に生き残っています。
居谷里湿原は、昭和46年に長野県天然記念物に指定。
また、居谷里湿原の脇からは居谷里一番水などの湧水も湧いていますが、実は大正13年開設の大町水道は、この居谷里の水(居谷里水源)を導水しています(現在も大町市の東山地区などは居谷里水源の水です)。
湿原脇の八坂(弥栄)神社では。毎年7月に『大町市水道水源祭』が斎行されています。
大糸線稲尾駅前を起点とする長野県道393号小島信濃木崎停車場線からのアプローチを。
居谷里湿原 | |
名称 | 居谷里湿原/いやりしつげん |
所在地 | 長野県大町市平 |
関連HP | 大町市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR大糸線稲尾駅から徒歩25分 |
ドライブで | 長野自動車道安曇野ICから約34km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 大町市観光協会 TEL:0261-22-0190/FAX:0261-22-5593 |
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