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福井洞窟

福井洞窟

長崎県佐世保市吉井町にある旧石器時代終末期から縄文時代草創期の遺跡が福井洞窟。旧石器時代から土器文化への過渡期の遺跡で、佐々川支流の福井川に面して幅12m、奥行き6m、高さ3mの洞窟が開いています。稲荷神社の境内にあり、本殿直下は未調査のため、全貌は明らかになっていません。国の史跡。

3万年以上前と推定される大型石器が出土

地元の郷土史家・松瀬順一が、稲荷神社の改修工事の際に石器を発見して遺跡の存在が明らかになり、旧石器時代研究の第一人者・芹沢長介(せりざわちょうすけ/岩宿遺跡の発掘調査で知られる考古学者)が昭和35年〜昭和39年に調査を行なっています。
第15層(最下層)からは3万年以上前と推定されるのサヌカイトの大型石器 (槍先形両面調整石器、削器)が出土しています。
また、第3層から1万2000~1万3000年前と推測できる土器が発見され、表面に細い粘土紐が貼り付けられていたことから、「隆起線文土器」と名付けられています。

平成23年度からの発掘調査では、狩猟道具の細石刃や、鏃(やじり)など7万点が出土。
火を炊いた炉跡が見つかるなど旧石器時代における洞窟遺跡の利用についても明らかに。

佐世保市内からは福井洞窟をはじめ、国内最多の31ヶ所の洞穴遺跡が見つかっています。
そのうち縄文時代草創期初頭の土器片18点、旧石器時代から縄文時代の石器269点に、剥片・削片・砕片343点を加えた計630点は国の重要文化財に指定。

遺跡日本一の町をアピールする施設として車で10分の場所にガイダンス施設が令和3年春オープン。

福井洞窟
名称 福井洞窟/ふくいどうくつ
所在地 長崎県佐世保市吉井町福井
関連HP 佐世保市公式ホームページ
電車・バスで JR佐世保駅から西肥バス松浦駅前・御厨駅前行で1時間、下福井下車、徒歩3分
問い合わせ 佐世保市役所吉井支所 TEL:0956-64-3111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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