長崎県佐世保市小野町、弓張岳の山頂部にある戦時中の高射砲台の遺構が、田島岳高射砲台跡。海軍では弓張岳を田島岳と呼んだため、田島岳高射砲台と呼ばれたのです。昭和13年、3年式8cm高角砲2門、空中聴音機1基、須式90cm探照灯1基が設置されたのが始まりです。
弓張岳山頂部に配された高射砲台の跡
昭和17年に警戒用の電探(レーダー)が装備され、さらに軍都・佐世保が昭和19年7月、初めて空襲を受けたことから増強が繰り返され、最終的には98式10cm高角砲6門、警戒用の11号電探1基、射撃用の41号電探1基を装備しています。
佐世保は軍事的にも重要だったため、日本海軍が初めて実用化した対空射撃用の仮称4号電波探信儀1型(41号電探)1基が配備されたのです(電波探信儀跡に設置されていました)。
実戦としても6回の対空砲火を行ない、大戦末期の昭和20年6月28日〜6月29日の佐世保空襲時(全戸数の約35%が焼失、毎年6月29日は「佐世保空襲の日」)には電測射撃14回、136発の発砲を実施しています。
弓張岳山頂の駐車場に車を入れれば、右手が弓張岳展望台、左が田島岳高射砲台跡なので、弓張岳展望台とあわせて見学を。
旧佐世保海軍警備隊田島岳高射砲台跡として、日本遺産「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 ~日本近代化の躍動を体感できるまち~」の構成資産にもなっています。
田島岳高射砲台跡 | |
名称 | 田島岳高射砲台跡/たじまだけこうしゃほうだいあと |
所在地 | 長崎県佐世保市矢岳町 |
関連HP | 佐世保市公式ホームページ |
電車・バスで | JR佐世保駅から市営バス弓張岳展望台行きで25分、終点下車 |
ドライブで | 西九州自動車道佐世保みなとICから約8km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 佐世保市観光商工部観光課 TEL:0956-24-1111 |
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