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由加神社本宮

由加神社本宮

岡山県倉敷市児島の由加山山中にある古社が由加神社本宮。磐座信仰(巨岩がご神体)をルーツに、神仏習合時代に瑜伽大権現(ゆがだいごんげん)として祀られていたもので、明治初年の神仏分離・廃仏毀釈で由加山蓮台寺と分かれています。「厄除け総本山」として尊崇され、全国に末社52社を有しています。

本殿には岡山藩主・池田候も参詣

祭神は、手置帆負命 (たおきほおいのみこと)、彦狭知命(ひこさしりのみこと)、そして神直日命(かむなおひのみこと)。
神仏習合時代を今に伝え、阿弥陀如来、薬師如来を本地仏にしています。

磐座信仰をルーツとする霊山・由加山(瑜伽山)に、天平5年(733年)、夢告により行基が十一面観音菩薩を祀ったことに始まるという古社。
江戸時代中期以降に備前岡山藩主・池田家の尊崇を受け、正五九(1月・5月・9月)には藩主自らが参詣したと伝えられています。
極彩色の本殿は、瑜伽大権現信仰を今に伝える江戸時代初期、延宝4年(1676年)の建築物。
岡山藩主が参詣したのはこの本殿になるとのこと。

備前焼大鳥居は明治27年の奉納。
大鳥居両脇の備前焼で造られた子連れ獅子は、
文政12年(1829年)、岡山藩主池田氏の一族で備前天城の領主・池田政徳(いけだまさよし)の奉納。
江戸時代中期〜明治末には、対岸、四国の象頭山金毘羅大権現(ぞうずさんこんぴらだいごんげん=現・金刀比羅宮/香川県琴平町)との「両参り」が盛んに行なわれました。
十返舎一九など多くの文人墨客が「両参り」をしています。
毎年11月3日(文化の日)には、由加神社本宮と金刀比羅宮の両御神火による『由加山火渡り大祭』が執り行なわれています。

参道入口の太助茶屋では、名物のあんころ餅を製造直売。

歌川広重『六十余州名所図会』に描かれた鳥居

『六十余州名所図会』「備前 田の口海濱 瑜賀山鳥居」/歌川広重

ちなみに田の口港(倉敷市児島田の口5丁目)に石造の大鳥居があるのは「金毘羅・由加山両参り」の巡礼者が、船から下船し、由加山へと向かうための参詣口だったから。
かつては海の中にあり、ここから徒歩で山上へと向かったのです。
大鳥居前の狛犬は由加神社本宮の狛犬と同様に備前焼。
嘉永6年(1853年)刊行、歌川広重の『六十余州名所図会』にも「備前 田の口海濱 瑜賀山鳥居」が描かれています。

名称 由加神社本宮/ゆがじんじゃほんぐう
所在地 岡山県倉敷市児島由加山2852
関連HP 由加神社公式ホームページ
電車・バスで JR児島駅からタクシーで15分
ドライブで 瀬戸中央自動車道水島ICから約8.5km
駐車場 100台/無料
問い合わせ TEL:086-477-3001/FAX:086-477-3003
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

由加山蓮台寺

岡山県倉敷市児島、由加山(ゆがさん)の山上にある、真言宗御室派の寺が、由加山蓮台寺。山号は瑜伽山(ゆがさん)。奈良時代、聖武天皇(しょうむてんのう)の発願により行基が開山、阿弥陀如来と薬師如来を瑜伽大権現(ゆがだいごんげん)として祀ったのが

金刀比羅宮

「こんぴらさん」として親しまれる金刀比羅宮(ことひらぐう)。琴平山(象頭山/ぞうずさん)の中腹に位置し、参道の長い石段は本宮まで785段、奥社まで計1368段を数えます。明治初年まで金毘羅大権現として神仏混淆でしたが、現在では金刀比羅宮とな

金毘羅・由加山両参り(金比羅・由加山両参り)

江戸時代半ばから、瀬戸内海を隔てた讃岐(さぬき/香川県)の「こんぴらさん」と通称される金毘羅大権現と備前(岡山県)・倉敷の厄除けで名高い由加山(ゆがさん)の瑜伽大権現(ゆがだいごんげん)両方を参詣するのがブームとなりました。由加山は明治初年

由加山蓮台寺

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