沖縄県南城市知念、知念岬の東沖、5.3kmにある周囲7.8kmの小さな島が、久高島(くだかじま)。伝承によれば琉球の始祖・アマミキヨが降臨し、五穀を初めて伝えた「神の島」とされ、独特の風習が残されています。島の探勝はルールとマナーを守って、できればガイドを依頼するのがおすすめです。
琉球開闢伝説を今に伝える、沖縄随一の聖なる島
島の北端にあるハビャーン(カベール岬)がアマミキヨが降臨、または上陸した地といわれ、フボー御嶽は、アマミキヨが築いたという御嶽のひとつとされています。
つまりは琉球開闢(りゅうきゅうかいびゃく)の伝説を今に伝える、沖縄随一の聖地ということに。
島内には琉球の国づくり神話にちなむ御嶽(うたき)や拝み所(うがんしょ)、殿(とぅん)、井(かー)などの聖地が今も残されています。
島中央部にあるフボー御嶽は久高島随一の聖域で、今もなお男子禁制に(聖域内は全面立入禁止)。
久高家と外間家(ほかまけ)という2つの旧家を最高神女とする神女組織「祝女(ノロ)」制度が継承され、12年に一度行なわれる秘祭「イザイホー」でも知られています(ただし現在は後継者がおらず休止、廃絶の危機に)。
『琉球国由来記』(1713年)によれば、島の東海岸・伊敷浜(イシキ浜)に五穀が流れ着いたといい、琉球の五穀の発祥の地ともいわれています。
現在も土地は村有地をのぞいて共有地という琉球王朝時代の地割制度が残存。
そのために観光開発もされずに、昔の共同体思想や風習が残る島ですがNPO法人久高島振興会が結成され、「食事処とくじん」、久高島宿泊交流館、ガイドツアーを運営し観光振興を図っています。
体験ダイビングなどは久高島ダイビングサービスが対応。
久高海運のフェリーくだかⅢ、高速船ニューくだかⅢが安座真港(南城市知念/あざまサンサンビーチ近く)と久高島・徳仁港を結んでいます。
島内にはガソリンスタンドがないのでガス欠に注意を。
久高島入島にあたって
久高島(南城市久高区)では、入島にあたって、「島でのルール」として以下のルール、お願いを出しています。
「私たちは、ご理解・ご納得頂いた方を心から歓迎致します」とのことなので、まずは、しっかりと島のしきたりを理解しての入島を。
- まずは、「あいさつ」をしましょう
島では子どもから大人まで、人に会ったらまず笑顔であいさつをします - 島におじゃまするという気持ちで、地域の決まりを理解しましょう
島のガイドツアー(アマミキヨ浪漫の会久高支部)などを依頼するのがおすすめです - 久高島には御嶽や拝所など、立ち入れない場所があります
通年立ち入れないフボー御嶽のほかにも、時期によっては禁じている場所もあります - 久高島の自然物(石や砂、樹木等)の持ち出しはご遠慮下さい
島の動植物をはじめ海浜の石や砂、サンゴのかけらなどの全ての自然物は、久高島の大切な財産です。決して持ち帰らないでください - 島は生活の場です。当たり前のマナーを守り、島の暮らしを感じてください
無断で畑や敷地内に入らないでください。集落内を水着姿や上半身裸で歩かず、露出は控えてください。海水浴の際には、上に羽織るものをご用意ください - 久高島のヤシガニを獲らないで下さい
ヤシガニは環境省が絶滅危惧種(絶滅危惧II類)に指定している希少生物です - 来島者のみなさんもぜひ一緒に心地よい久高島づくりにご協力下さい
これらのルールを知る機会が無かったり、うっかりしている方もいらっしゃるかもしれません。そのような方にはみなさんからも、久高島のルールを伝えてもらえないでしょうか。私たちと一緒に心地よい久高島をつくりましょう
久高島 | |
名称 | 久高島/くだかじま |
所在地 | 沖縄県南城市知念久高 |
関連HP | NPO法人久高島振興会公式ホームページ |
電車・バスで | 安座真港からフェリーで25分、高速船で15分 |
問い合わせ | NPO法人久高島振興会 TEL:098-835-8919/FAX:098-835-8919 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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