沖縄県那覇市奥武山町、漫湖近く、沖縄県営奥武山公園の一角にある古社が、沖宮(おきのぐう)。琉球王府から庇護された琉球八社(末吉宮、波上宮、沖宮、識名宮、普天満宮、安里八幡宮、天久宮、金武宮)の一社で、明治の神仏分離までは沖山三所権現(沖の寺)と称し、神仏習合でした。
往時は那覇湊に鎮座し、行き交う船の航海安全を守護
康熙52年・正徳3年(1713年)編纂の『琉球国由来記』には、15世紀中頃、那覇湊の海中から光が絶えず射していて、調べてみると霊木だったので、熊野権現の霊木とし、社寺を創建とあり、当初は熊野信仰の寺だったことがわかります。
神仏混合時代には、明国への朝貢船、薩摩藩への貢船、離島航路などの航海安全の神仏として尊崇されていました。
創建は定かでありませんが、源為朝(みなもとのためとも)が八丈島から琉球に逃れた頃(あくまでも沖縄に伝わる為朝伝承です)と伝えられています。
神仏習合時代には阿弥陀如来・薬師如来・十一面観音を祀っていましたが、現在の祭神は天受久女龍宮王御神(てんじゅくめりゅうぐうおうおんかみ/天照大神)、天龍大御神(てんりゅうおおおんかみ)・天久臣乙女王御神(あめくしんおとめおうおんかみ)・熊野三神(伊弉册尊・速玉男尊・事解男尊)。
創建当初は那覇ふ頭(現・那覇市西3丁目)にありましたが、明治41年にふ頭建設で安里八幡宮の隣地に遷座、さらに昭和50年に奥武山公園内(奥武山総合運動場水泳プールの南)に遷っています。
往時の社殿は国宝でしたが沖縄戦の戦火で焼失。
現社地は、那覇の市街が一望できる霊地となっています。
ちなみに沖宮の別当寺は、那覇市曙町1丁目の臨海寺です。
沖宮 | |
名称 | 沖宮/おきのぐう |
所在地 | 沖縄県那覇市奥武山町44 |
関連HP | 沖宮公式ホームページ |
電車・バスで | ゆいレール奥武山公園駅から徒歩5分 |
ドライブで | 那覇空港から約3km |
駐車場 | 奥武山公園駐車場(無料) |
問い合わせ | 沖宮 TEL:098-857-3293/FAX:098-857-9762 |
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