大阪府枚方市にある京街道(大坂街道)の宿場が、枚方宿(ひらかたしゅく)。街道時代には京と大坂の中間に位置する交通の要衝で、淀川舟運の湊としても繁栄した宿場。淀川舟運で栄えた船宿「鍵屋」は、「枚方市立枚方宿鍵屋資料館」として再生されています。
京街道(大坂街道)の宿場、川湊としても発展
もともとは京街道(大坂街道)の宿場ですが、藩政時代には伏見・淀・枚方・守口の4宿を含めた「東海道五十七次」(東海道は品川宿から守口宿まで)で大坂・京橋までを結んでいたため、広義では東海道の宿場にも含まれます。
枚方宿で有名なのが「くらわんか碗」。
淀川を行き交う旅客専用船・三十石船に鍵爪をかけて近づき、「餅食らわんか酒食らわんか絵草紙買いさらせ」と荒々しい口調で食べ物を売る「くらわんか舟」は道中の名物となっていました。
その時、料理を盛るのに使われたのが(器の数で料金を計算)、「くらわんか碗」。
「枚方市立枚方宿鍵屋資料館」には、実物大の「くらわんか舟」や、旧枚方宿の発掘調査で出土した「くらわんか碗」を展示しています。
京への上りは京街道を利用し、下りは安くて早い舟を利用する人が多く(大阪〜伏見間には三十石船が往来)、宿場を経由する物流は圧倒的に上りに偏重していました。
明治時代になると蒸気を動力とした外輪船が淀川で運航するようになり、陸路の物流は減少、さらに明治10年、京都駅〜神戸駅の鉄道開通で、宿場・川湊としての枚方宿は一気に衰退していったのです。
枚方宿 | |
名称 | 枚方宿/ひらかたしゅく |
所在地 | 大阪府枚方市堤町 |
関連HP | 枚方市公式ホームページ |
電車・バスで | 京阪枚方公園駅から徒歩2分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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