大阪府大阪市北区、「桜の通り抜け」で知られる造幣局の北にある、大阪府に現存する最古の洋風建築が泉布観(せんぷかん)。明治4年に造幣寮(現在の造幣局)の応接所として建築された洋館で、国の重要文化財。設計は、トーマス・ジェームズ・ウォートルス(Thomas James Waters)。
明治天皇の行在所にもなった明治の洋館
完成の翌年、明治5年に明治天皇は軍艦「龍驤」に乗船し、伊勢から大阪へ行幸し(天保山沖から艀で川口運上所波止場に下船)、西本願寺津村御堂を宿所にしますが、京都に行幸後、伏見から淀川を下って大阪に戻り、造幣寮前桟橋に着船し、造幣寮応接所を宿所としたのです。
当時は、造幣寮応接所と称していましたが、流通貨幣を意味する「泉布」、館を意味する「観」から明治天皇が泉布観と名付けています。
明治4年2月15日に創業したばかりの造幣寮では、首長トーマス・ウィリアム・キンダー(Thomas William Kinder)の案内で、各作業場を視察しています(銀貨製造が行なわれていました)。
造幣寮が建つのは、淀川沿いの徳川幕府米蔵の跡。
白漆喰塗り(しろしっくいぬり)、2階建ての建物は総レンガ造りで、周囲にべランダを巡らせた「ヴェランダ・コロニアル」様式。
外観は常時見学ができますが、内部公開は例年3月に3日間のみとなっています。
隣接する旧造幣寮鋳造所正面玄関(国の重要文化財)は、「旧桜宮公会堂」として結婚式やパーティ会場として活用されています。
泉布観 | |
名称 | 泉布観/せんぷかん |
所在地 | 大阪府大阪市北区天満橋1-1-1 |
関連HP | 大阪観光局公式ホームページ |
電車・バスで | JR大阪城北詰駅・JR桜ノ宮駅から徒步15分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 泉布観 TEL:06-6469-5176 |
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