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源氏の滝

源氏の滝

大阪府交野市、交野山(こうのさん/標高341m)の山麓にある免除川に懸かる滝が、源氏の滝(げんじのたき)。享和元年(1801年)編纂の『河内名所図会』に織田信長軍に焼き討ちにされた岩倉開元寺(廃寺)にあった滝なので「開元寺滝、土人げんじの滝といふ」と記されています。

岩倉開元寺(廃寺)の修験の滝・開元寺滝が源氏の滝に転嫁

「元寺滝 倉治村の東五町許にあり、一名、倉治滝といふ、高サ五丈、山林、幽冥にして寂寞たり、傍に不動堂あり、むかしは、開元寺といふ浄刹の地なり、故に滝の名とす、浪花及ひ近隣の病者、あるひは風狂の者、眼病の者、こゝに籠りて滝に浴すれば、霊応あり」(『河内名所図会』)。

落差18mの優美な滝で、断層面に落ちる滝。
夏も涼しいことから交野八景「源氏滝の清涼」に数えられています。

落下する姿が白旗のごとく美しかったので、源氏の白旗になぞらえて源氏の滝となったとも。
滝近くの堂は、江戸時代に建てられた修験者の籠もり堂です。
明治36年、京都・妙心寺(臨済宗)の末寺・宜春院(ぎしゅんいん)を移し、江戸時代に復興した本堂を不動堂にしています。
戦前までは、「滝の不動さん」あるいは、不動像が焼けていることから「焼け不動」と呼ばれ、交野名所として親しまれていました。

その宜春院も平成29年に廃寺に。

ちなみに交野山山頂の観音岩などに刻まれた梵字は、寛文10年(1670年)、京の天台宗・猪熊荒神の僧・實傳が、岩倉開元寺(鎌倉時代から室町時代にかけて、繁栄したという寺で、比叡山の末寺だったため、織田信長によって攻められて廃寺に、石仏のみ現存)を再興した際に刻んだもの。

源氏の滝
名称 源氏の滝/げんじのたき
所在地 大阪府交野市東倉治2-15-1
関連HP 交野市星のまち観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR津田駅から徒歩30分、JR河内磐船駅から徒歩50分
駐車場 なし
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

交野山

大阪府の東部、交野市(かたのし)にある標高341mの眺望絶景のピークが、交野山(こうのさん)。山頂には観音岩と称される露岩があり、大阪・京都、六甲方面を一望にする大パノラマが広がります。古くから修験道の山として栄え、山頂直下に三宝荒神(さん

 

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