JR東日本東北本部は2024年10月31日(木)、奥羽本線・大沢駅(山形県米沢市)に関して、全列車を通過にすると発表しました。福島・山形県境の峠越えに位置し、かつてはスイッチバックで標高差を克服。豪雪地帯のため、ホームを含めた駅全体がシェルター内にあるという異色の秘境駅です。
ホームがスノーシェルター内にあるという異色駅
1899年(明治32年)5月15日、奥羽南線・福島駅〜米沢駅間の開通で大沢信号場として開設、1906年(明治39年)12月25日に旅客駅となった歴史ある駅で、山形新幹線開業前は大沢駅、峠駅、板谷駅、赤岩駅の4駅連続スイッチバックで有名だった峠越えの難所でした。
1992年7月1日に山形新幹線が開業しましたが、それに合わせた改軌工事で、1990年9月1日にスイッチバックを廃止、ポイントを凍結などから守るために設置されたスノーシェルター内にホームが移設されています(旧ホームと駅舎が脇に残されています)。
2023年1月10日から冬季は全列車が通過となりましたが、2024年12月1日からは全列車が通年通過となるため、イベント列車、臨時停車以外には利用できないことに。
JR東日本東北本部では「列車のご利用が極めて少ないこと」が全列車痛通過の理由としていますが、実際に1日の利用者数は1人以下という状況でした。
全列車通過に伴う他駅の時刻変更はないということなので、大沢駅に停車しての時間的な損失はないことになりますが、効率化の波に逆らえないといった感じです。
ただ、合理化することで鉄道の魅力が薄れることを危惧する人も多く、またしても「ローカル線の魅力ある不思議な駅」が消えることに。
駅全体がシェルター内の秘境駅・大沢駅が、12月1日から全列車通過に! | |
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