大分県大分市、丹生川左岸、丹生台地の東端に位置する墳丘長116mという前方後円墳が亀塚古墳。亀塚古墳一帯を公園として整備し、ガイダンス施設として海部古墳資料館(あまべこふんしりょうかん)が建っています。航海術に長け、ヤマト王権とも密接な関係にあった被葬者などを解説しています。
亀塚古墳の被葬者は海部民の首長
亀塚古墳は、4世紀末〜5世紀初頭の築造と推定される前方後円墳で、その規模は県下最大級を誇り、国の史跡にも指定。
豊後水道沿岸部は、古代、海部郡(あまのこおり)と呼ばれ、『豊後風土記』などによれば、海部民(あまべのたみ)が多く住んでいたとされ、それが名の由来に。
一帯は大型古墳の集中地帯でもあり、その中心的存在のひとつが、亀塚古墳。
亀塚古墳は、2年半の歳月を費やし、延べ16万7000人の労力をかけて造成されています。
現在の貨幣価値に換算すると、18億8500万円の費用とのこと。
海部古墳資料館の館内は、「古墳つくりと海部のムラ」、「古墳時代と世界の動き」、「亀塚古墳の世界」、「黄泉の国へのいざない」、「古墳のムラとまつり」という5つのゾーンで構成され、王ノ瀬石棺(大分県の文化財)の実物資料や鉄器などの複製品、亀塚古墳の出土品など、150点あまりを展示。
なかでも、古墳の構造、当時の海部のムラの生活を再現した、九州最大規模の大型ジオラマは必見です。
海部王の館、浜辺での塩作りの様子など、細部にまでこだわった図おラマです。
ガラス玉などの副葬品、船の文様が残る埴輪などの出土品が展示されるほか、映像などでもその様子を紹介。
実は近年まで、亀塚古墳の一帯は竹藪でした。
周辺の道路建設や住宅地開発に伴って調査が進み、平成8年に国の史跡に指定され、それに伴う大規模な整備によって「亀塚古墳公園」として保存公開され、海部古墳資料館が開設されたのです。
実物大の古墳の壮大感を味わった後、どんな首長がこの巨大な古墳を築いたのかを学ぶことができます。
海部古墳資料館 | |
名称 | 海部古墳資料館/あまべこふんしりょうかん |
所在地 | 大分県大分市里646-1 |
関連HP | 大分市公式ホームページ |
電車・バスで | JR坂ノ市駅から徒歩20分 |
ドライブで | 東九州自動車道宮河内ICから約6.5km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 海部古墳資料館 TEL:097-524-2300/FAX:097-524-2301 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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