埼玉県本庄市児玉町にある成身院の百体観音堂は、1783(天明3)年におきた浅間山の大噴火と飢饉よる死者を弔うための仏堂。1階に秩父三十四観音、2階に坂東三十三観音、3階に西国三十三観音あわせて百観音を祀り、一巡すると百観音巡りができる仕組み。しかもさざえ堂と呼ばれる二重らせん構造を取り入れた特殊な建物になっています。
百体観音堂は「日本三大さざえ堂」とも
外観的には2層ですが、内部は3層で回廊式に百観音を巡る構造。
江戸時代に建てられた当初の百体観音堂は明治21年に火災で焼失し、現存する「さざえ堂」は、明治42年の再建。
本庄市の有形文化財に指定されています。
仏教の礼法である右繞三匝(うにょうさんそう)にもとづき、右回りに三回匝る(めぐる)ことで参拝できるようになっているため、3層になっているのです。
このかたちが栄螺(サザエ)に似ているので「栄螺堂」(さざえ堂)と通称されています。
会津若松の旧正宗寺三匝堂(円通三匝堂)、群馬県太田市の曹源寺本堂と並び、拝観できるさざえ堂として注目のスポットになっています。
そのルーツは、江戸時代にブームを呼んだ江戸・亀戸の羅漢寺の「さゞゐ堂」ですが、幕末の1855(安政2)年の安政地震で倒壊してしまいました。
南北朝時代の康永年間(1342年〜1344年)に元空上人が開山。
寺の正式名は平等山宝金剛寺成身院(びょうどうさんほうこんごうじじょうしんいん)。
真言宗豊山派の寺で、本尊に不動明王を祀っています。
ちなみに拝観にあたっては、本庄市観光農業センターに連絡して鍵を開けてもらうシステムです。
年末年始と、祝日を除く木曜日が休館なので、事前に確認の上、参詣を。
成身院百体観音堂 | |
名称 | 成身院百体観音堂/じょうしんいんひゃくたいかんのん |
所在地 | 埼玉県本庄市児玉町小平661−2 |
関連HP | 本庄市公式ホームページ |
電車・バスで | JR児玉駅からタクシーで10分 |
ドライブで | 関越自動車道本庄児玉ICから約9km |
駐車場 | 本庄市観光農業センター駐車場を利用 |
問い合わせ | 本庄市観光農業センター TEL:0495-72-6742 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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