埼玉県比企郡嵐山町にある中世の山城が杉山城。菅谷館(嵐山町)、松山城(吉見町)、小倉城(ときがわ町・嵐山町・小川町)とともに比企城館跡群として国の史跡に指定されるほか、続日本100名城にも選定。山内上杉氏が扇谷上杉氏に対抗して築城したものと推測される戦国時代の城跡です。
尾根上に10の郭を配置した戦国時代らしい縄張り
地元豪族の金子主水による築城との伝承もありますが、史書による裏付けもなく、平成14年〜平成18年の発掘調査から山内上杉氏時代の城である可能性が大となっています。
本郭から15世紀末〜16世紀初頭の瀬戸美濃産陶器、常滑産陶器など3759点の遺物が出土。
戦国時代の初め、関東の領有をめぐり上杉憲顕(うえすぎのりあき=初代の関東管領)に始まる関東管領・山内上杉氏(鎌倉・山内に居館を設置、米沢藩主となる上杉景勝は17代目)と同族で、上杉顕定(うえすぎあきさだ=山内上杉家11代当主)を祖とする扇谷上杉氏(鎌倉・扇谷に居館を設置、戦国時代は河越城が本拠)による抗争が勃発し、出土した遺物は長享2年(1488年)の合戦の少し後のもの。
杉山城は山内上杉氏が扇谷上杉氏に対抗して築城したものと考えるのが合理的だとされています。
鎌倉街道を見下ろす丘陵の尾根上に10の郭を配置した縄張りで、本郭を中心として二の郭、三の郭を段状に連ね、大手口に面しては外郭(そとぐるわ)と馬出郭(うまだしぐるわ)が配置されています。
杉山城 | |
名称 | 杉山城/すぎやまじょう |
所在地 | 埼玉県比企郡嵐山町杉山605 |
関連HP | 杉山城公式ホームページ |
電車・バスで | 東武武蔵嵐山駅から徒歩40分 |
ドライブで | 関越自動車道嵐山小川ICから約1.5km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 嵐山町観光案内所 TEL:0493-62-8730 |
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