サイトアイコン ニッポン旅マガジン

【日本最後の秘境】 北海道ツウでも知らない「幻の湖」シュンクシタカラ湖とは!?

シュンクシタカラ湖

1970年代に衛星写真で確認され、北海道ツーリングの全盛時代に「北海道最後の秘境」、「日本最後の秘境」といわれたのが、道東、釧路市にあるシュンクシタカラ湖。シュンクシタカラ林道(発見沢林道)が通じていますが、崩壊して到達は困難な湖となっています。

湖に通じる林道は橋が崩落して通行止めに

歴史的には、大正9年の地形図にはすでにシュンクシタカラ沼の記載があるので、地元のアイヌの人たちには知られた沼だったと推測できます。
1980年代に北海道の浦幌留真林道(うらほろるしんりんどう)や東大雪の林道を目指したオフロード好きなら、一度は耳にしたことがあるかもしれない名が、シュンクシタカラ湖。
アウトドアに詳しい釧路湿原や阿寒湖の人なら、その名は1980年代から知っていたはずです。

ただし、林道が整備されていた当時でもジムニーなどのオフロードに強い車で、熊除け対策などを万全としたうえでなければとても到達できない秘境だったため、実際に訪れたという人はほとんどいません。

明治初年〜大正12年までは阿寒郡に舌辛村(したからむら)があり、その舌辛村を流れる舌辛川の源流部にある沼ですが、舌辛川とは通じていません(シュンクシタカラ湖には流入する川も流出する川もありません)。
明治8年にシタカラ村が当て字の舌辛村になっていますが、この時の住民はアイヌが戸数3人口17人という寒村でした。

シュンク(shunku)はアイヌ語でエゾマツのこと。
シタカラは、夜明けに「シタカラシタカラ」と鳴きながら飛んでいく神様を見たというアイヌの伝説に由来するともいわれていますが諸説あり定かでありません。

幕末の探検家・松浦武四郎の『戊午東西蝦夷山川地理取調日誌』(ほごとうざいえぞさんせんちりとりしらべにっし)には、「シタカラ訳して山の麓に有りとの儀のよし」。
永田方正の『北海道蝦夷語地名解』(『永田地名解』)には「犬ノ子ヲ産ミタル處 十勝ニ同名ノ地アリ」。
更科源蔵の『アイヌ語地名解』には、「アイヌ語のシ・タッ・カ・ペッで、ダケカンバの皮をとる」と記され、シタカラに関しては意見が分かれています。

秘境のイメージが強いシュンクシタカラ川沿いですが、戦前に雄別炭鉱で採炭が行なわれ、木材も搬出。
そのために雄別鉄道雄別本線が敷設され、炭鉱住宅はもちろんのこと、炭鉱付属の立派な病院まで築かれていて(廃墟となっています)、戦前には今よりも秘境感は少なかったのかもしれません。

北海道釧路市阿寒町布伏内(ふぶしない)には古潭駅(こたんえき)という駅がありましたが、コタンはアイヌ語で集落、まさにシュンクシタカラ川の入口に位置していました(古潭駅は、昭和45年4月16日廃止)。
この古潭駅のあった布伏内からシュンクシタカラ林道に入るのが従来のアクセスルート。
シュンクシタカラ林道に発見沢林道という別名があるのは、新たに発見された湖に通じる林道ということから。
現状では、シュンクシタカラ林道は、橋の崩壊で残念ながら通行不可(全長23kmのうち、6kmほどのところで崩落)。
雄別林道・大石沢林道経由で到達するという手もありますが、地元に精通した人のガイドがないと無理で、2025年現在では「幻の湖」となっています。

林道も迷いやすく、さらに熊の出没エリアのため、安易に近づくのは危険。
地元ガイドの同伴で到達するのが懸命です。

【日本最後の秘境】 北海道ツウでも知らない「幻の湖」シュンクシタカラ湖とは!?
名称 シュンクシタカラ湖/しゅんくしたからこ
所在地 北海道釧路市阿寒町布伏内
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

モバイルバージョンを終了