温泉津(ゆのつ)の北東にある天然の良港が鞆ヶ浦(ともがうら)。石見銀山の銀山地区から北西6kmに位置する中世の湊で、石見銀山の開発初期にあたる16世紀前半、銀や銀鉱石を九州・博多に積み出した湊。博多からの商船が来航し、繁栄しました。世界文化遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」の構成資産のひとつ。
石見銀を積み出した最古の湊
永禄5年(1562年)、毛利元就(もうりもとなり)は石見国を平定すると、鞆ヶ浦の狭い土地、水軍の基地としての城の構築などの理由で、温泉津と沖泊を銀山の積出港にし、銀山街道を開削します。
その後、鞆ヶ浦は静かな漁村に戻り、今でも中世港湾の形態を残す貴重な港(友漁港)として現存。
鄙びた漁村ですがが、よく観察すると中世の船の係留施設「鼻繰岩」、神社、方形区画の地割りを引き継ぐ集落、船舶用に供された井戸などがのこされていることがわかります。
また銀山「柵内」(柵で囲まれた石見銀山の鉱山町・吉迫口番所)から日本海へ出る最短の搬出路(全長7.5km)として銀山街道「鞆ヶ浦道」(世界遺産の構成資産)が通じていました。
石見銀山の畑口と吉迫口を起点に、往時を偲ぶ路が今も残されています。
世界文化遺産石見銀山周辺ゾーン・鞆ヶ浦 | |
名称 | 世界文化遺産石見銀山周辺ゾーン・鞆ヶ浦/せかいぶんかいさんいわみぎんざんぎんざんしゅうへんぞーんともがうら |
所在地 | 島根県大田市仁摩町馬路 |
関連HP | 大田市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR馬路駅から徒歩15分 |
ドライブで | 山陰自動車道(仁摩温泉津道路)湯里ICから約4km |
駐車場 | 舟津駐車場を利用 |
問い合わせ | 大田市観光協会 TEL:0854-88-9950/FAX:0854-88-9960 |
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