高速道路のICを下りたところでカーナビで目的地をセットしたら、どのルートを選択しても200km以上、所要は4時間というような表示が出る場所があります。答えは、知床半島の根室海峡側、北海道道87号線(知床公園羅臼線)終点の相泊(あいどまり)で、最寄りインターから220kmもあります。
2024年度、釧路西ICまで延伸で、首位は宗谷岬に
かつて高速道路のICから遠い場所としてカーナビ関係者などでも話題になったのが愛媛県の佐田岬ですが、松山自動車道の開通で大洲北只IC〜佐田岬は64mほどに。
実は北海道を除けば、「秘境」といわれる場所でも高速道路のインターからの距離は最大でも70kmほど。
日本三大秘境に数えられる宮崎県の椎葉村(しいばそん)は、九州のまんなかに位置していますが、東九州道路日向ICからなら70km圏内ですし、九州自動車道からもアクセスできます。
北海道では、道北にも高速道路が未開通で(名寄まで延伸工事中)、最北端が士別剣淵IC。
ここから最北端の宗谷岬までは193kmもあり、3時間30分ほど必要です。
この193kmをさらに超え、200kmをオーバーするのが、「地の果て」といわれる知床(シリエトク/sir-etok=アイヌ語で大地の尽きるところ、突端の意)・羅臼町。
羅臼町の人は札幌に出るには根室中標津空港(ねむろなかしべつくうこう)から飛行機を使うように、車での移動だと完全に1日がかり。
羅臼の人が高速に乗るためには2つのルートがあり、ひとつは、女満別空港を目指して根北峠を越え、さらに美幌から旭川紋別自動車道の終点、遠軽IC(「道の駅 遠軽 森のオホーツク」)を目指すもの。
もう一つが根釧台地を横切って、釧路を目指し、道東自動車道の阿寒ICから高速に乗るプランです。
いずれにしても高速道路のIC〜羅臼町中心街は200kmオーバーで、さらに知床半島・根室海峡側の道路終点、相泊を目指すと(「キケン! 道なし」の表示と海岸の露天風呂・相泊温泉で観光スポットに)220kmを越え、所要時間も軽く4時間オーバーということに。
道東自動車道は2024年度中に阿寒IC~釧路西IC間(17km)が延伸する予定なので、開通後は相泊まで186kmで、首位の座を宗谷岬に譲ることになります。
高速道路のICからもっとも遠い観光地はどこ!? そこは「地の果て」だった!|2024年版 | |
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