静岡県賀茂郡西伊豆町にある、夕日を受けると黄褐色の岩肌が金色に輝くことが名の由来の岬が、黄金崎(こがねざき)。三島由紀夫の小説『獣の戯れ』(けもののたわむれ)にも「平滑(へいかつ)な一枚の黄金の板のやうに見える」と記された景勝地で、先端の展望台からは、富士山の眺めがひときわ冴える絶景が。
三島由紀夫の名作を生んだ黄金に輝く断崖
一帯は、黄金崎公園として整備され、全長2kmの黄金崎遊歩道が整備され、海女(あま)が体を清めたという海女の井戸、縁結びにご利益がある黄金神社、小説『獣の戯れ』の一節が刻まれている三島由紀夫文学碑、芝生の広場などもあり、散策には絶好。
往時には黄金崎の石を切り出し、江戸時代には駿府城の築城石、あるいは昭和初期の県道、宇久須隧道建設などに利用したので、黄金崎北側には石切り場の跡が残されています。
展望台からは断崖絶壁の岬、その上に富士山を仰ぎますが、断崖が黄金色に輝くのは西日を受けた時間帯です。
突端部分の岩は、馬の頭部に見えるため、近年では馬ロックとも呼ばれています。
ちなみに黄金崎の岩肌の色は、海底火山の噴出物が高温の温泉水や地熱によって成分が変質し変色したもの。
土肥金山と同様に、熱水変質の恵みで、伊豆半島ジオパークのジオサイトにもなっています。
休憩施設「こがねすと」にはジオサイトのパネル展示もあるほか、「西伊豆自慢品」などの土産も販売。
黄金崎北側の入江が黄金崎海水浴場(根合海水浴場)で、夏は海水浴も可能。
また黄金崎公園は、ダイビングスポットとしても有名で、「黄金崎ダイブセンター」が整備され、体験ダイビングも楽しむことができます。
黄金崎ドームと呼ばれる水中洞窟が人気スポット。
黄金崎公園の山側、国道沿いには、「黄金崎クリスタルパーク」もあり、ガラス原料となる珪石(これも熱水変質の恵み)の産地ならではガラスのミュージアムとなっています。
黄金崎 | |
名称 | 黄金崎/こがねざき |
所在地 | 静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須 |
関連HP | 西伊豆町観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 伊豆箱根鉄道修善寺駅から東海バス松崎方面行きで1時間、恋人岬下車、徒歩10分 |
ドライブで | 東名高速道路沼津ICから約68km |
駐車場 | 黄金崎研修センター駐車場(70台/無料)、西風が強い日には車に潮が飛ばない根合駐車場もおすすめ |
問い合わせ | 西伊豆町観光商工課 TEL:0558-52-1114 |
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