静岡県御殿場市、表富士側(静岡県側)にある3ヶ所の富士山五合目(富士宮口、御殿場口、須走口)のひとつが、富士山御殿場口新五合目。静岡県道23号(御殿場富士公園線)の太郎坊の上部、標高1440mが登山口で、新五合目としてはもっとも標高の低い場所です。
夏山シーズンもマイカー規制なく到達可能
富士スバルラインの開通時(昭和39年4月1日)に、終点の標高2305m地点を五合目(河口湖口五合目)と名乗ったため、富士山スカイラインの開業時に本来は三合五勺に位置する場所(標高2380m)を、対抗上、嵩上げして新五合目にしたため、車道の終点がすべて新五合目と名乗るようになったのです。
もともとは標高ではなく、富士山を10合枡に例え、登山に費やす距離・時間の配分で決められるもので、実は御殿場口はかつては1合目だった場所です。
登山道としての御殿場口は、頂上までの距離が最も長く、山小屋の数も少ないため体力に自信がある健脚の方向けルート。
ドライブ的には、御殿場口新五合目は夏の登山期間中もマイカー規制がないため、気軽にアプローチでき、富士山砂漠といわれるような、大砂漠地帯を一望にできるビューポイントにもなっているのです。
新東名御殿場ICから40分で別世界へと到達できるため、おすすめの場所といえるのです。
御殿場駅からの富士登山バス(御殿場駅〜御殿場口新五合目〜水ヶ塚公園)が運行され(7月上旬~9月上旬は毎日運転)、バス停があるため、バスチケットの販売も行なう富士急の売店が営業(夏季のみ)。
さらに富士登山道を10分ほど頑張って登れば大石茶屋が営業し(宿泊、休憩、食事、喫茶が可能)、さらにワイドな展望が広がり、夏には避暑にも絶好です。
御殿場駅開業ととともに近代登山のメインルートに
御殿場口は、近代登山幕開けの富士登山のメインルート。
登山道の開設も明治16年ともっとも新しい登山道なのです。
富士山須走口で祀られていた天狗太郎を、明治時代初期に御殿場口で祀った太郎坊がその拠点となりました(登山口の浅間神社は、新橋浅間神社)。
明治22年2月1日開業の御殿場駅は、昭和9年12月1日の丹那トンネル開通までは東海道線の駅。
明治28年、気象学者・野中到が富士山頂に物資を運び上げ、測量所を開設したのもこの御殿場口を使ってです。
富士山御殿場口新五合目 | |
名称 | 富士山御殿場口新五合目/ふじさんごてんばぐちしんごごうめ |
所在地 | 静岡県御殿場市中畑 |
関連HP | 富士登山オフィシャルサイト |
電車・バスで | JR御殿場駅からタクシーで30分。富士山開山期間前後はJR御殿場駅から富士急行の登山バス運行 |
ドライブで | 東名高速道路新御殿場ICから約14km |
駐車場 | 第1〜第3駐車場(500台/無料)、富士山開山期間は第2・3駐車場(平日21:00〜翌4:00は閉鎖)を利用 |
問い合わせ | 御殿場市観光協会 TEL:0550-83-4770/FAX:0550-82-2444 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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