栃木県日光市、東武日光駅前広場に静態保存されるのが、日光軌道線100形車両。昭和43年に廃線となった路面電車、東武日光軌道線で活躍した昭和28年製造の車両で、国鉄の日光駅前と、現・いろは坂下の馬返を結んでいました。
昭和43年まで日光を走った路面電車を静態保存
前身の日光電気軌道は、明治43年8月10日、日光停車場前(現・JR日光駅の駅前)〜岩ノ鼻間を開業、大正2年10月15日、岩ノ鼻〜馬返が延伸開業しています。
昭和7年8月28日、 日光登山鉄道がケーブルカーを馬返〜明智平に開業し、馬返で連絡するようになりました。
戦後はともに東武グループとして存続しますが、昭和29年10月1日、いろは坂(現・第1いろはざか)が開通、昭和32年には東武鉄道が定期観光バスを運行するようになり、モータリゼーションの波に押されて、昭和43年に東武日光軌道線廃止、ケーブルカーも昭和45年4月1日に廃止されています。
日光軌道線は路面電車で、現在の国道119号(清滝では現在の旧国道)を走っていました(神橋横には専用の橋がありました)。
全長9.6kmで日光停車場前(後の日光駅前/標高533m)から馬返まで標高差は305mもあり、最急勾配60‰(パーミル)、最高地点の馬返の標高は838mもありました。
展示される日光軌道線100形車両(車番109)は、昭和28年に宇都宮車両で製造されたボギー車。
東武日光軌道線の廃止後、岡山電気軌道に譲渡され(岡電車番3010)、平成24年以降は、日光霧降高原チロリン村に展示されていましたが、平成31年3月、日光市に寄贈され、日光市が2100万円をかけて再整備し、日光の新たなランドマークとして公開したもの。
塗装も東武日光軌道線時代の薄緑とオレンジに再塗装、車内の照明や窓枠なども補修されています。
通常は外観の見学のみですが、イベント時などには内部を公開。
全線単線で、スタフを使用して列車交換を実施。
東武日光駅前にあった車庫の跡地は東武バスターミナルに転用されています。
東武日光軌道線の車両では、東武博物館に200形電車が保存。
東武日光駅前広場・日光軌道線100形車両 | |
名称 | 東武日光駅前広場・日光軌道線100形車両/とうぶにっこうまえひろば・にっこうきどうせん100けいしゃりょう |
所在地 | 栃木県日光市松原町1-9 |
関連HP | 日光観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 東武日光駅からすぐ |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 日光市地域振興部日光行政センター地域振興・防災係 TEL:0288-54-1112 |
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