東京都台東区、上野恩賜公園にある美術館が、国立西洋美術館。白いモダンな本館は、フランス建築界の巨匠、ル・コルビュジェの設計によるもので、国指定の重要文化財。本館は「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の構成資産として世界文化遺産に登録。
ル・コルビュジエ設計の世界遺産に松方コレクションを展示
JR上野駅の公園口から出てすぐ右手にあり、明治の元勲・松方正義(まつかたまさよし=第4代・6代総理大臣)の三男、松方幸次郎(まつかたこうじろう)が蒐集した「松方コレクション」を保存公開するために設立されたもの。
エール大学、ソルボンヌ大学を卒業した松方幸次郎は、川崎造船所社長時代、第一次世界大戦による造船好況を反映して、本格的な西洋美術館の創設を目指しヨーロッパで絵画を収集。
第一次世界大戦後もパリを中心にロダン、ゴーギャン、セザンヌ、ゴッホらの作品を次々に購入、印象派のクロード・モネ(Claude Monet)とは懇意となって大量にモネの作品を買い入れています。
モネ、幻の大作といわれる『睡蓮』(Les Nymphéas)も、モネから直接購入しているのです。
松方コレクションは第二次世界大戦後、フランス政府が敵国資産として差し押さえていましたが、コレクションを収蔵する美術館を新たに設置することを条件として昭和34年1月23日に日本に返還され、4月1日に国立西洋美術館が誕生。
建物は本館がル・コルビュジエ、新館が前川國男の設計で、本館部分が世界遺産。
フランスを中心に構成される「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」(7か国17資産)のひとつ。
中世末期から20世紀初頭にかけての西洋絵画(モネ、ルノワール、ゴッホ、ピカソ)と、ロダンを中心とするフランス近代彫刻を本館、新館、前庭で年間を通じて展示。
美術館の前庭では、『考える人』や『地獄の門』など、ロダンの彫刻や、フランスの近代彫刻の数々を展示しています。
ミュージアムショップでは、ミュージアムグッズ、関連する書籍、収蔵品カタログ(名作選)などを販売。
中庭に面した「CAFÉ すいれん」は、ティータイムセット(ケーキセット)、ステーキなどをメインとした手頃なコース料理、パスタコース、パスタ、オムライス、ビーフカレーなどを味わうことができます。
「美術館の隠れ家カフェ」ともいわれ、お洒落なプレート料理も人気で、外来での利用も可能(観覧券なしで入店できます)。
満席でないなら、ぜひ窓際を。
国立西洋美術館 | |
名称 | 国立西洋美術館/こくりつせいようびじつかん |
所在地 | 東京都台東区上野公園7-7 |
関連HP | 国立西洋美術館公式ホームページ |
電車・バスで | JR上野駅公園口から徒歩5分 |
ドライブで | 首都高速上野ランプから約600mで上野公園第1駐車場 |
駐車場 | なし/上野公園第1駐車場(100台/有料)など利用 |
問い合わせ | ハローダイヤル TEL:050-5541-8600/FAX:03-3828-5135 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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