中央区日本橋室町のオフィス街に鎮座する古社。社殿は、三井不動産の「日本橋再生計画」のメイン事業である「日本橋室町東地区開発計画」で新築され、隣接地に現代版の鎮守の森として「福徳の森」もつくられています。夜間には「仲通り」「浮世小路」(うきよしょうじ)と一体的なライトアップも実施され、幽玄な空間が生み出されています。
社伝によれば9世紀に創建されたという古社
社伝によれば、清和天皇の貞観年間(860年~876年)には、武蔵野国豊島郡福徳村の稲荷として祀られていたとされ、中世には源義家の尊崇を受けたとされています。
また、1590(天正18)年8月1日に江戸に入った徳川家康は、直後に参拝しています。
1614(慶長19)年1月8日には、2代将軍・徳川秀忠も参拝。クヌギの皮付きの鳥居に、春の若芽の萌え出でたのを見て、「芽吹神社」との別名が名付けられています。
この故事にちなんで、新しい社殿の横にはお御籤を結び付ける木として、クヌギが植えられています。
1619(元和5)年2月には、徳川秀忠の手で江戸城内の弁財天を合祀し、大和錦の幌を奉納。「社地縄張を三百三十坪」と定めています。
水野忠邦の天保の改革、関東大震災などで社地は遷り(震災前には瀬戸物町24)、現社地に鎮座したのは大正14年のこと。
主祭神は、五穀主宰の神である倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。相殿に天穂日命(あめのほひのみこと=大国主命)、東照大権現(徳川家康)、弁財天、医薬・温泉・酒造の神である少名彦命(すくなひこなのみこと)などが祀られています。
江戸時代には幕府公認の富籤(とみくじ)も行なわれ、福徳稲荷興行の富籤は、当たりくじの最高額が300両と山王権現、根津権現などと並ぶ最高額。
つまりは、福徳という名と、将軍秀忠が祀った弁財天ということで、多くの人が富籤を買いに集まったと推測できます。
授与品としては、仕事運の向上、合格祈願の「芽吹き勝守」、福徳(幸福と利益)の御利益(ごりやく)で、宝くじの当選祈願に最適の「芽吹き富籤守」(とみくじまもり)、夫婦円満・縁結びの「芽吹き恋守」、商売の神様である稲荷様にお願いする「芽吹き商売守」、五街道の起点となる日本橋の守り神ということから「芽吹き旅守」と、縁起のいいお守りがズラリ。
宝くじや銀行通帳などを保管する「宝袋」も授与してくれます。
福徳神社(芽吹稲荷) | |
名称 | 福徳神社(芽吹稲荷)/ふくとくじんじゃ(めぶきいなり) |
所在地 | 東京都中央区日本橋室町2-4-14 |
関連HP | 福徳神社(芽吹稲荷)公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅、JR新日本橋駅からすぐ。JR東京駅・神田駅から徒歩10分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 福徳神社(芽吹稲荷) TEL:03-3276-3550 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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