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金町浄水場取水塔

金町浄水場取水塔

東京都葛飾区と千葉県松戸市の境を流れる江戸川、矢切の渡しの北、葛飾区金町側にある金町浄水場から江戸川に突き出しているのが金町浄水場取水塔。取水塔は、大正15年8月、南葛飾郡、南足立郡、北豊島郡の12町村に給水する江戸川上水町村組合の施設として建てられたもの(初代のものは現存していません)。

トンガリ帽子の第2給水塔は昭和16年築

東京都下の人口増加を受けて、問題となったのが水不足。
当時の東京市域でも玉川上水路を利用して多摩川の水を淀橋浄水場へ導水し、明治44年に近代的な水道が完成、さらに大正2年には村山貯水池が境浄水場の建設が始まっています。
関東大震災の後、都市化の波は東京市の近郊に及び、昭和7年、町営・町村組合経営の10水道は東京市営水道に統合されていますが、この取水塔も江戸川上水町村組合から東京市に移管されています。

江戸川河口から17km上流に位置する金町浄水場取水塔は、三角形のトンガリ帽子の屋根を有するレンガ造りの第2取水塔(昭和16年築)、昭和39年完成のドーム型屋根の第3取水塔という2基の取水塔があり(大正15年築の第1給水塔は、第3給水塔完成時に破却)、この取水塔から江戸川の表流水を取り入れ、金町浄水場内へ導水。
金町浄水場では、オゾン処理に生物活性炭処理(有益な微生物が表面に付着した活性炭を使った浄水)を組み合わせた高度浄水施設(平成4年に東京都初の導入)で、おいしい水を生み出しています(東京都は平成16年に塩素のにおい、カルキ臭、異臭味、かび臭、不快な味を感じず、色や濁りがないという、国が定めた水質基準よりもはるかに厳しい「おいしさに関する水質目標」を設定、クリアしています)。

江戸川区、葛飾区、足立区、江東区、荒川区、台東区などは、金町浄水場と三郷浄水場の水が配水されています。

金町浄水場取水塔は、葛飾柴又(かつしかしばまた)・金町のシンボルとして映画『男はつらいよ』シリーズ、そして『こちら葛飾区亀有公園前派出所』にも登場しています。
金町浄水場は、羽村取入口と玉川上水(羽村市)、駒沢給水所配水塔(世田谷区)、小河内ダム(西多摩郡奥多摩町)、村山・山口貯水池(東大和市、埼玉県所沢市)などとともに近代水道百選にも選定されています。
また、東京都の「東京水道名所」(7ヶ所)にも選ばれています。

背後に見えるのは国道6号新葛西橋と、常磐線江戸川橋梁
金町浄水場取水塔
名称 金町浄水場取水塔/かなまちじょうすいじょうしゅすいとう
所在地 東京都葛飾区金町浄水場1-1
関連HP 東京都水道局公式ホームページ
電車・バスで JR・京成金町駅から徒歩15分
ドライブで 東京外環自動車道松戸ICから約2.5km
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

矢切の渡し

江戸川河畔、松戸市下矢切(やきり)と東京都葛飾区柴又(かつしかくしばまた)を結ぶ、江戸川の渡し船が矢切の渡しで、江戸時代には幕府公認の農民渡船でした。旧矢切村の農民は江戸川対岸に農地を持っている場合も多かったのです。伊藤左千夫(さちお)の小

馬水槽

東京都新宿区新宿3丁目、JR新宿駅の東口駅前広場にあるのが、馬水槽。赤花崗岩で造られた水槽で、前面の上部が馬用、下部が犬猫用の水飲み場、その裏面が人間の水飲み場という珍しいもの。明治39年、当時の東京市役所前(現在の千代田区、東京国際フォー

 

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