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おとめ山公園

おとめ山公園

東京都新宿区下落合2丁目にある緑豊かな区立公園が、おとめ山公園。もともと将軍家の鷹狩や猪狩などの狩猟場で、一般の立ち入りが禁じられた御留山(おとめやま)だったのが名の由来です。その後、大正時代に相馬家が広大な屋敷を構えましたが、現在では公園として開放されています。

江戸時代には将軍家の鷹狩の場だった森と谷戸

下落合村の御留山は、地元の住民も立ち入りを禁じられ、鳥や獣を獲ること、木々の伐採なども許されていませんでした。
逆に、村人は、将軍家の鷹狩の前に、鶉(うずら)を放つなどして便宜を図ったのです。

第8代将軍・徳川吉宗は、武士たちの心身鍛錬のため、第5代・徳川綱吉が禁じた鷹狩を復活させ、この御留山を利用しています。

明治時代に、御留山は近衛家の所有地となり、大正時代初期に現在のおとめ山公園を含む西側半分を相馬家(旧磐城中村藩主)が取得し、屋敷地としています。
おとめ山公園の部分には、回遊式庭園が築かれていました。

昭和14年、相馬家が土地を手放し、庭園部分は次第に森に戻っていったのです。
自然が残されるため、地元では「落合秘境」と呼ばれるように。
昭和39年、土地の大部分が大蔵省の所有となり、公務員住宅の建設が計画されましたが、「落合秘境」を守ろうという地元住民の熱意もあり、公務員住宅の計画は縮小され、昭和44年に新宿区立おとめ山公園として開園したのです。

こうした歴史を背景に、御留山としての環境の一部が今も残され(最高地点で標高は33mほど)、まさに「落合の秘境」といった雰囲気が残されているのです。
落合崖線に残された斜面緑地のため、谷戸(やと)と呼ばれる谷間には湧水による流れや池もあり、新宿区では唯一、「東京の名湧水57選」に選定されています。

その後、公園周辺の公務員住宅敷地も売却されることとなったため、新宿区が買い取り、平成26年に「区民ふれあいの森」として拡張、みんなの原っぱ、谷戸のもり、ふれあい広場、水辺のもり(南北に連なる谷戸地形を再生)などが誕生しています。

おとめ山公園
名称 おとめ山公園/おとめやまこうえん
所在地 東京都新宿区下落合2-10
関連HP 新宿区公式ホームページ
電車・バスで JR・西武・東京メトロ高田馬場駅から徒歩7分。JR目白駅、西武下落合駅から徒歩10分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 新宿区みどり土木部みどり公園課 TEL:03-5273-3914/FAX:03-3209-5595
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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