東京都八王子市、滝山丘陵にある中世の山城が滝山城(たきやまじょう)。都立滝山自然公園として整備され、本丸、中の丸や、空壕、竪壕、土塁、虎口、曲輪(くるわ)、土橋などの遺構が良好に残され、「中世城郭の最高傑作」ともいわれています。国の史跡に指定されるほか、続日本100名城にも選定されています。
八王子城に移るまで、北条氏照が拠点とした城
大永元年(1521年)、武蔵国の守護代・大石定重(おおいしさだしげ)、高月城では後北条氏(小田原北条氏)に対する防御に不安があるため、拠点を移すために築城したと伝えられる山城。
その後、子の大石定久(おおいしさだひさ)は、主君の上杉憲政を見限り、北条氏康の三男・北条氏照(ほうじょううじてる)を娘・比左の婿養子に迎え入れ、滝山城を任せて戸倉城に隠居しています。
永禄10年(1567年)頃までに、北条氏照は、滝山城を大改修し、現在の姿になったもの。
ただし、滝山城が築かれたのは永禄6年(1563年)以降とする説もあり、定かでありません。
北条氏照は、天正12年(1584年)~天正15年(1587年)に本拠を滝山城から八王子城に移すまで、ここが拠点としていますが、大石から北条に姓を戻し、兄・北条氏政の名代として越後国侵攻、甲斐国や信濃国に侵攻などを行なっています。
豊臣秀吉の小田原征伐の際に、主戦派として抗戦を主張し、戦後に切腹。
滝山城は、谷地川添いの谷状の平地に接した南側(滝山街道沿い)が大手口、急崖をなして多摩川に臨む北側を搦手口(からめてぐち=裏口)とし、本丸、千疂敷、二の丸、中の丸、三の丸、小宮曲輪、山の神曲輪などの曲輪を備えています。
大手口から登城すれば、三の丸横、千畳敷横(角馬出)、二の丸、中の丸、本丸というルートに。
本丸と千疂敷間の深い切通しには、架橋した跡も確認され、中世の山城の雰囲気を感じることができます。
大手口〜本丸は850m、所要15分ほど。
千畳敷には、北条氏照の時代、大きな御殿が建ち、迎賓館の役目を果たしていたともいわれています。
ゴールデンウィーク頃にはヤマツツジが開花し見事。
八王子市では、大永元年(1521年)築城とし、令和3年が築城500周年としています。
滝山城 | |
名称 | 滝山城/たきやまじょう |
所在地 | 東京都八王子市丹木町 |
関連HP | 八王子市公式ホームページ |
電車・バスで | 京王八王子駅・JR八王子駅から戸吹行き・秋川駅行き・戸吹スポーツ公園入口行きバスで滝山城址下下車、徒歩15分 |
ドライブで | 中央自動車道八王子ICから約5.5km |
駐車場 | 滝山観光駐車場(29台/無料) |
問い合わせ | 八王子市産業振興部観光課 TEL:042-620-7378/FAX:042-627-5951 |
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