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日本経緯度原点

日本経緯度原点

東京都港区麻布台2丁目、東京天文台跡にあるのが、日本経緯度原点。世界測地系に基づき、日本の位置を表す基準となるポイントで、VLBI観測により求められる位置情報は、東経139°44′28.8869″、北緯35°39′29.1572″にあたります。

全国に11万ヶ所ある三角点の基準となるのがここ!

日本国内の各地点の位置を正確に、統一の基準で測定するためには、日本経緯度原点からの正確な距離、真北からの角度が必要となります。
全国に11万点ほどある三角点は、実はこの港区の日本経緯度原点と原点方位角を基準にして、順々に測量・計算して求められているのです。

東日本大震災後、つくばVLBI観測局と世界5ヶ国の観測局との共同観測が実施され、つくばVLBI観測局は東へ70cmほど位置が変化していることが判明。
港区の日本経緯度原点と、つくばVLBI観測局との間でGNSS測量を行ない、日本経緯度の値と原点方位角が改正されています。

平成26年に茨城県石岡市に次世代のより小型で高性能な次世代型VLBIが設置されたことを受け、つくばVLBI観測局は平成29年3月に撤去されていますが、「つくば超長基線電波干渉計観測点」は存続しています。
現在、日本経緯度原点を基準とする「つくば超長基線電波干渉計観測点」との角度(原点方位角)は、32°20′46.209″です。
つまり日本経緯度原点から「つくば超長基線電波干渉計観測点」は、真北から32°20′46.209″東にずれていることがわかります。

VLBIとは、Very Long Baseline Interferometry(超長基線電波干渉法)の略で、天体からの電波を利用してアンテナの位置を測る技術です。
もともと電波天文学の分野から発展した技術で、その精度の高さから測量にも応用されています。

ちなみに、標高を表す元となる水準測量の基準点となる日本水準原点は、千代田区永田町1丁目の憲政記念館構内にあります。

日本経緯度原点の歴史

明治5年水路の測量、海図の製作などを担った海軍の組織、海軍水路寮を設置
明治7年海軍水路寮が芝区飯倉(現・港区麻布台2丁目)に観象台を築き、天文観測を開始
明治16年参謀本部が海軍観象台構内に一等三角点「東京」(旧)を設置
明治17年参謀本部が一等三角点「東京」(旧)を仮の経緯度原点に定める
明治21年文部省が海軍観象台を引き継ぎ、東京天文台を設置
明治25年参謀本部陸地測量部が東京天文台子午環中心を日本経緯度原点と定める
大正12年関東大震災で子午環が崩壊、日本経緯度原、点の位置に金属標を設置
大正13年東京天文台(現・国立天文台)が三鷹村(現・三鷹市)に移転
平成13年日本測地系から世界測地系に変更し、世界測地系に基づいた原点数値を決定
平成23年東日本大震災に伴い原点数値を変更
日本経緯度原点
名称 日本経緯度原点/にほんいどけいどげんてん
所在地 東京都港区麻布台2-18-1
電車・バスで 東京メトロ神谷町駅・都営地下鉄赤羽橋駅から徒歩10分、東京メトロ・都営地下鉄麻布十番駅・東京メトロ六本木駅から徒歩15分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

日本水準原点

首都・東京には、日本国内の様々な「原点」がありますが、これもそのひとつ。国会前庭の北庭、憲政記念館前にあるのが、日本の標高の基準となる「日本水準原点」です。実は、日本の標高は、東京湾の平均海面が基準ですが、それでは干満などによって変異するた

 

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